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防災の補助金一覧|個人と企業が使える5制度【2026年版】

防災の補助金制度を解説する完全ガイドのアイキャッチ画像

防災の補助金一覧|個人と企業が使える5制度【2026年版】

こんにちは。「ふくしまの防災 HIH ヒカリネット」防災士の後藤です。

「防災グッズって、補助金が出ないのかな」
そう思って検索されたのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、出る場合もあれば、まったく出ない場合もあります。しかもその差は「あなたが住んでいる市区町村」でほぼ決まってしまいます。ここを知らないまま「うちの地域にはないんだろう」と諦めてしまうのは、正直もったいないなと思います。

この記事でわかること

  • 防災の補助金で「対象になりやすいもの」と「なりにくいもの」の境界線
  • 個人・企業・自治会それぞれが使える制度の全体像
  • 自分の街に制度があるかを5分で調べる方法
  • 企業が使える税制優遇と、補助金を待たずに進めるべき理由
目次

防災の補助金とは対象と種類の全体像

防災の補助金制度の全体像をイメージした書類と電卓
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

防災の補助金とは、国や自治体が住宅の耐震化・家具固定・感震ブレーカーの設置など、災害への事前対策にかかる費用の一部を助成する制度のことです。

そして最初に押さえていただきたいのがこの一文です。防災の補助金は「設備」への支援が中心で、防災グッズや備蓄品が対象になるかは自治体によって大きく分かれます。

全国の制度を整理すると、大きく次の5つに分類できます。

#制度の種類主な対象者補助の目安
1感震ブレーカー設置助成個人設置費用の一部または全額
2家具転倒防止器具の助成・現物支給個人費用助成または器具の無償支給
3防災用品購入補助個人(実施自治体のみ)購入費の2分の1・上限5,000〜15,000円程度
4BCP・防災設備導入への助成企業設備費用の一部
5事業継続力強化計画の認定と税制優遇中小企業特別償却16%・補助金の加点等

ご自身がどれに当てはまるかを意識しながら読み進めていただくと、探すべき窓口がはっきりします。

防災の補助金の対象になるもの

補助金の対象になりやすい防災設備を並べたイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

制度を横断して見ていくと、対象になりやすいものと、なりにくいものにはっきりした傾向があります。

対象者補助されやすいもの対象になりにくいもの
個人・家庭耐震診断・耐震改修、家具転倒防止器具、感震ブレーカー、ガラス飛散防止フィルム防災リュック、非常食、携帯トイレ(※一部自治体では対象)
企業・中小企業自家発電設備、浄水装置、排水ポンプ、耐震・制震・免震装置などの設備従業員用の水・食料・簡易トイレなどの消耗品
自治会・マンション防災倉庫、共用の資機材、防災訓練にかかる費用個人宅用の備品

なぜ「設備」に偏るのか。ここには防災理科的な理由があります。

地震で人が負傷する原因を見ると、東京消防庁の調査では近年発生した地震のけが人のうち、家具の転倒・落下が原因となった割合は30〜50%を占めるとされています。首都直下地震では都内で約54,500人が家具の転倒・落下により負傷すると予測されています。

また、複数の自治体が公表している資料では、大規模地震時に延焼火災につながるおそれのある出火原因の約6割を電気火災が占めるとされています。揺れで倒れた電気ストーブや、傷ついた電気コードに、停電から復旧した瞬間に電流が流れて発火する。これが通電火災と呼ばれる現象です。感震ブレーカーは震度5強程度以上の揺れを感知して電気を自動的に遮断し、この連鎖を断ち切る器具です。

つまり補助金が「家具固定」と「感震ブレーカー」に集中しているのは、行政が気まぐれに選んだからではありません。数千円〜数万円の対策で、負傷者と火災を統計的に大きく減らせるからです。費用対効果がはっきりしている対策から順に、公費が投入されているわけですね。

個人が使える防災の補助金

家庭で行う家具転倒防止対策のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

個人向けで最も普及しているのが、感震ブレーカーと家具転倒防止の2つです。東京都は区市町村が実施する感震ブレーカー設置支援事業の経費の一部を補助しており、対象機器や対象世帯は区市町村ごとに異なります。

東京都の助成制度の例

実際の運用は自治体ごとにかなり違います。文京区は家具転倒防止器具の購入・設置費用を助成していますが、個人で購入・設置した場合は申請できないという条件があります。港区は助成ではなく器具そのものを無償で現物支給する方式です。新宿区は感震ブレーカー等の設置費用を助成し、令和8年度の申請受付期間を令和8年4月15日から令和9年3月1日までとしています。

同じ「補助」でも、①費用の一部を後から助成②現物を無償支給③工事業者を通じてのみ申請可と方式がバラバラです。「購入してから申請しよう」と思っていたら事前申請が必須だった、というのが最も多い失敗パターンです。必ず申請前に窓口へ確認してください。

そして、ここからが多くの方が見落としている部分です。防災用品そのものを補助している自治体は、実際に存在します。

  • 東広島市(広島県):防災用品購入補助金。購入費総額の2分の1以下・上限10,000円。非常用持出袋、備蓄用水・食料、発電機・蓄電池、簡易トイレ、ヘルメット、感震ブレーカーなど23品目が対象
  • 大紀町(三重県):防災備えて安心補助金。1世帯年1回、一般世帯は2分の1以内・上限10,000円、避難行動要支援者世帯は4分の3以内・上限15,000円
  • 愛南町(愛媛県):緊急避難時持出用品セット補助。対象品目を5種類以上購入した場合、購入価格の2分の1以内・上限5,000円

いずれも南海トラフ地震の想定エリアや、過去に大きな水害を経験した地域です。被害を経験した地域ほど、備蓄そのものへの補助に踏み込んでいるという傾向は、防災士として見ていて非常に納得感があります。

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企業や中小企業向けの補助制度

企業の防災対策と補助制度を検討する会議室のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

法人の場合、支援の入口は個人とまったく異なります。中心になるのは設備投資への支援と、計画策定を前提とした優遇制度です。

東京都の中小事業者向け「BCP実践促進助成金」では、緊急時用の自家発電装置や蓄電池、従業員の安否確認システムの導入、データのバックアップ、制震・免震ラックへの買い替えといった、策定したBCPを実践するための物品・設備の費用が助成対象とされています。

一方で、水・食料・簡易トイレといった従業員用の備蓄品そのものへの直接補助は、多くの制度で対象外です。ここは正直にお伝えしておきます。企業として何をどれだけ備えるべきかについては、企業の災害備蓄完全ガイドで必要量と品目を詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

ただし例外もあります。千代田区の事業所備蓄物資購入費用助成は、従業員数5人以上300人未満の事業所を対象に、区内に勤務する従業員数分の備蓄物資購入費用を助成しています。自治体独自の制度は探す価値があります。

自治体で内容が異なる理由

自治体ごとに防災リスクが異なることを表す市街地の風景
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

「なぜこんなに地域差があるのか」。理由はシンプルで、防災の補助金の多くが市区町村の単独事業だからです。国が一律に配るお金ではなく、それぞれの自治体が想定するリスクと予算に応じて設計しています。

海沿いで津波を想定する町、木造住宅が密集していて延焼を警戒する区、土砂災害の危険区域を多く抱える市。優先順位が違えば、補助する対象も変わります。逆に言えばお住まいの自治体の補助メニューを見れば、その地域が何を最も恐れているかがわかります。これは制度を調べるついでにできる、なかなか有益なリスク把握でもあります。

防災の補助金一覧の探し方

自治体の補助金制度をインターネットで調べるイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

全国を網羅した公式の一覧サイトは存在しません。ですので、次の手順が最短です。

5分でできる確認手順

  1. 検索窓に「お住まいの市区町村名 防災 補助金」と入力する
  2. ヒットしなければ「市区町村名 感震ブレーカー 助成」「市区町村名 家具転倒防止 助成」で再検索する
  3. それでも見つからなければ、自治体の防災危機管理課(自治体により危機管理課・地域安全課などの名称)へ直接電話で確認する
  4. 都道府県レベルの制度も別にあるため、「都道府県名 防災 補助金」でも確認する

年度の切り替わり(4月)で内容が変わる制度が非常に多く、予算の上限に達した時点で受付終了となるものもあります。東広島市の制度のように申請期間が年度内に限定され、期間外の購入は対象外となるケースもあるため、購入前の確認が鉄則です。

防災の補助金を活用する具体的な手順

ここからは、実際に制度を使う段階で迷いやすいポイントを整理していきます。

防災の補助金申請の手順を整理するイメージ
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備蓄品は補助の対象になるか

企業や家庭の備蓄品を保管する棚のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

先ほど触れたとおり、個人は自治体次第、法人は原則対象外というのが全体像です。

法人向けで象徴的なのが、東京都の民間一時滞在施設備蓄品購入費用補助事業です。区市町村と帰宅困難者の受入協定を締結した民間施設が対象で、補助対象は帰宅困難者1人につき累計3日分まで、経費は1人あたり累計9,000円が上限とされています。

注目していただきたいのは要件です。この補助を受けるには従業者用の備蓄品を3日分完備していることが条件で、しかもその従業者用備蓄品の購入費用は補助の対象外とされています。

つまり「まず自社で従業員分を自腹で揃える」ことが、補助を受けるためのスタートラインになっているわけですね。補助金を待っていても、永遠に順番は回ってきません。先に備えた企業だけが、次のステージの支援を受けられる構造になっています。

では自社に何がどれだけ必要なのか。人数と日数を入れるだけで必要量を算出できる防災備蓄計算ツールで必要数量と概算費用を確認することができますので、まずはここから始めてみてください。申請書や社内資料に載せる数字の根拠にもなります。

蓄電池や発電機の補助制度

停電対策として設置される家庭用蓄電池のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

停電対策への補助は、防災と省エネの両面から広がっている分野です。家庭用蓄電池は自治体の防災施策と再生可能エネルギー施策の両方で補助対象になっていることがあり、窓口が防災課ではなく環境課である場合も少なくありません。「防災」で検索して見つからなくても、諦めるのは早いです。

私が福島で東日本大震災を経験したとき、停電は2〜3日続きました。当時、下の子は生後半年を過ぎたばかりで、暗闇の中で子どもの顔がよく見えないという恐怖は今も忘れられません。電気が止まるというのは、単に不便になるということではなく、家族の状態が確認できなくなるということなんです。

そのうえで申し上げると、蓄電池のような高額設備は補助金を活用する価値が大きい一方、補助を待っている間に停電が起きたら意味がありません。数千円の懐中電灯とモバイルバッテリーは今日そろえる、蓄電池は制度を調べて計画的に。この二段構えが現実的です。

事業継続力強化計画と税制優遇

事業継続力強化計画の書類作成をイメージした机上
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

企業にとって、補助金以上に注目すべきなのが事業継続力強化計画(通称ジギョケイ)です。

これは中小企業が策定した防災・減災の事前対策計画を経済産業大臣が認定する制度で、中小企業のための取り組みやすいBCPと位置づけられています。認定を受けると、税制措置・金融支援・各種補助金の加点といった措置が受けられます。信用保証について、通常の枠とは別枠で追加保証や保証枠の拡大を受けられる特例もあります。

税制面では中小企業防災・減災投資促進税制があり、認定を受けた中小企業者が対象設備を取得した場合に特別償却16%が認められます。対象は自家発電設備、浄水装置、揚水ポンプ、排水ポンプ、耐震・制震・免震装置などで、機械及び装置は取得価額100万円以上といった要件があります。2025年度の税制改正で適用期限が2027年3月31日まで延長されています。(出典:中小企業庁『事業継続力強化計画』

法人の方に最もお伝えしたい結論
備蓄品そのものに補助は出にくい。しかし計画を作って認定を取れば、補助金の加点・金融支援・税制優遇という3つの入口が開きます。そして計画に「従業員○名分の備蓄を3日分確保する」と書くこと自体が、社内で予算を通すときの最も強い根拠になります。

※社内稟議の通し方・数量根拠の書き方については、別記事で詳しく解説する予定です(※内部リンク挿入予定)。

2026年以降の防災庁と制度の行方

今後の防災制度の展望を象徴する朝焼けの街並み
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

今後の制度を考えるうえで外せないのが、防災庁の設置です。

政府は2025年12月の閣議で防災庁設置の基本方針を決定しました。内閣直下の組織とし、他府省庁に対する勧告権を持たせ、2026年11月ごろの設置を目指すとされています。徹底した事前防災から復旧・復興までを一貫して担う司令塔組織という位置づけで、2027年度以降は地方に拠点を設ける方針も示されています。

これまで防災に関する支援制度は、内閣府・国交省・経産省・消防庁・各自治体に分散していました。司令塔ができることで、制度の整理や情報の一元化が進むことが期待されます。ただし現時点で具体的な補助制度の拡充が決まっているわけではないため、今後の発表を注視していく段階です。詳しくは防災庁とは何かを解説した記事もあわせてご覧ください。

とはいえ、制度が整うのを待っている間にも地震は起こります。私が300社以上の法人備蓄をお手伝いしてきて感じるのは、動き出した企業ほど「思ったより早く形になった」とおっしゃるということです。

法人でBCPや備蓄の体制づくりを具体的に進めたい場合は、必要数量の算出から見積書・商品仕様書の作成まで対応しています。法人向け防災備蓄・BCP対応の詳細はこちらからご確認ください。

まとめ防災の補助金と今日の備え

防災の補助金について、要点を整理します。

  • 対象の中心は設備(耐震改修・家具固定・感震ブレーカー・蓄電池)
  • 防災用品そのものへの補助は自治体次第。実施している市町村は確かに存在する
  • 調べ方は「市区町村名 防災 補助金」の検索と、防災危機管理課への直接確認
  • 年度切り替えと予算上限に注意。購入前の申請が必要な制度が多い
  • 法人は備蓄品への直接補助より、事業継続力強化計画の認定が実質的な近道

今日できる3つの行動

  • 「お住まいの市区町村名 防災 補助金」で検索し、制度の有無を確認する
  • 制度があれば、購入前に窓口へ申請方法と対象品目を確認する
  • 制度の有無にかかわらず、水を1箱買って玄関近くに置く

最後に、防災士として一つだけ。

2011年3月11日、私は福島で被災しました。停電が2〜3日、断水が2日続き、スーパーは1週間閉まったままでした。ガソリンスタンドには3日連続で並び、そのたびに6時間かかりました。あのとき、街から色が消えて世の中が白黒に見えたことを、今でもはっきり覚えています。

補助金は、備えのハードルを下げてくれるありがたい制度です。ぜひ活用してください。ただ、制度を調べている間にも災害は待ってくれません。使えるなら使う、使えないならそれでも備える。この順番だけは間違えないでいただきたいなと思います。

防災の補助金を調べたその日のうちに、水を1箱でも買っておく。その1箱が、あなたの家族の心の余裕になります。

数値データはあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトでご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。補助金・助成金の内容および申請期間は年度や予算状況により変更される場合があります。申請前に必ず各自治体・所管機関の最新情報をご確認ください。

よくある質問

Q. 防災の補助金で防災リュックや非常食は買えますか?

A. 自治体によります。東広島市や大紀町のように非常用持出袋や備蓄用水・食料を対象としている市町村がある一方、多くの自治体では耐震改修や家具固定などの設備が中心です。まずは「お住まいの市区町村名 防災 補助金」で検索し、防災危機管理課に確認するのが確実です。

Q. 防災の補助金は購入した後からでも申請できますか?

A. 事前申請が必要な制度が多いため、購入前の確認が原則です。文京区の家具転倒防止器具助成のように、個人で購入・設置した場合は申請できない制度もあります。領収書があれば後から申請できる制度もありますが、例外と考えたほうが安全です。

Q. 企業が使える防災の補助金にはどんなものがありますか?

A. 東京都のBCP実践促進助成金のように、自家発電装置や蓄電池、安否確認システムなどの設備導入を助成する制度があります。ただし従業員用の水・食料といった備蓄品は対象外となることが一般的です。事業継続力強化計画の認定を受けると、補助金の加点や特別償却16%の税制優遇が受けられます。

Q. 防災庁ができると補助金は増えますか?

A. 2026年11月ごろの設置が目指されており、事前防災の司令塔として制度の整理が進むことが期待されています。ただし現時点で具体的な補助制度の拡充が決定しているわけではありません。今後の発表を確認しながら、まずは現行制度と自助の備えを進めるのが現実的です。

🛡️ 防災士監修記事

後藤 秀和(ごとう ひでかず)

防災士/株式会社ヒカリネット 代表取締役

2011年3月11日、東日本大震災を福島で経験。「あのとき備えていたら」という後悔をなくすため、防災士資格を取得し、防災ブランド HIH(エイチアイエイチ/Hope is Here)を設立。防災セット累計出荷20万個超、法人導入実績300社以上。

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この記事を書いた人

後藤 秀和(ごとう ひでかず)|防災士・株式会社ヒカリネット 代表
福島県で東日本大震災を経験したことをきっかけに、防災士の資格を取得。
被災経験と専門知識をもとに、本当に役立つ防災用品の企画・販売を行っています。
運営するブランド「HIH」は、個人家庭だけでなく企業・団体・学校にも多数導入され、全国の防災力向上に貢献しています。
被災経験者としてのリアルな視点と防災士としての専門性を活かし、安心・安全な備えを提案しています。

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