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酷暑日とは|40℃基準と対策を防災士が解説【保存版】

気象庁が定めた酷暑日(40℃以上)を象徴する温度計と灼熱の太陽のイラスト

酷暑日とは|40℃基準と対策を防災士が解説【保存版】

こんにちは。「ふくしまの防災 HIH ヒカリネット」防災士の後藤です。

酷暑日とは、気象庁が2026年に新しく定めた予報用語で、1日の最高気温が40℃以上になった日のことです。

この記事では、酷暑日とはどんな基準の言葉なのか、猛暑日との違い、そして今日からできる暑さ対策までを、防災士の視点でまとめてお伝えします。

「また新しい気象用語が増えたな」くらいに思っている方も多いかもしれませんが、これは単なる言葉の話ではありません。40℃という気温は、それだけで命に関わるレベルの暑さです。言葉が新しく定義されたということは、それだけ社会全体で警戒すべき暑さが増えているということでもあります。

この記事でわかること

  • 酷暑日とはどんな基準の言葉なのか
  • 猛暑日・真夏日との違い
  • 酷暑日という名称が生まれた経緯
  • 酷暑日を安全に乗り切るための具体的な対策
目次

酷暑日とは何かをわかりやすく解説

酷暑日の定義と気象庁の基準

夏日・真夏日・猛暑日・酷暑日の気温基準の違いを温度計で表したイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

気象庁では、暑さについていくつかの段階を予報用語として定めています。酷暑日は、その中でも最も新しく、最も厳しい暑さを表す言葉です。

呼び方最高気温の基準用語化の時期
夏日25℃以上従来から使用
真夏日30℃以上従来から使用
猛暑日35℃以上2007年4月
酷暑日40℃以上2026年4月17日

私自身、2011年3月11日に福島で東日本大震災を経験し、防災士として活動する中で「正しい情報を、正しい言葉で伝えること」の大切さを痛感してきました。酷暑日という言葉も、危険な暑さを一言で正確に伝えるために生まれた表現だと感じています。

こうして見ると、暑さを表す言葉は時代とともに少しずつ増えてきたことがわかります。「夏日」「真夏日」は昔から使われてきた言葉ですが、「猛暑日」が正式な予報用語になったのは2007年とまだ20年に満たない歴史です。そして今回、その猛暑日よりもさらに上の暑さを表す言葉として「酷暑日」が加わりました。気温の呼び方が一段増えるということは、それだけ私たちが経験する暑さの「上限」が塗り替えられ続けているということでもあります。

猛暑日と真夏日との違いとは

猛暑日と酷暑日の危険度の違いを天秤で表現したイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

猛暑日と酷暑日は、わずか5℃の違いに見えるかもしれません。ですが人の体にとって、この5℃はとても大きな意味を持ちます。

用語体感の目安行動の目安
真夏日(30℃以上)夏本番の暑さこまめな水分補給を意識する
猛暑日(35℃以上)屋外活動は危険度が高い外出はできるだけ避ける
酷暑日(40℃以上)命に関わる危険な暑さ不要不急の外出は原則中止する

酷暑日とは、猛暑日よりもさらに一段上の「命に関わる暑さ」を示す言葉だと理解しておいてください。

ここで注意したいのは、酷暑日と熱中症警戒アラートは、判断の基準がそもそも違うという点です。酷暑日は「気温」だけで決まりますが、熱中症のリスクは湿度や日差しの強さにも大きく左右されます。そのため、気温が酷暑日の基準に届いていなくても、湿度が高い日は熱中症のリスクが十分に高いことがあります。「今日は酷暑日じゃないから大丈夫」という判断は禁物です。

酷暑日という言葉が生まれた経緯

多くの意見の中から「酷暑日」という名称が選ばれた経緯を象徴するイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

実はこの「酷暑日」という言葉、気象庁が突然作った言葉ではありません。もともとは2022年8月に、日本気象協会が気象予報士130名へのアンケートをもとに独自に命名し、熱中症への注意喚起のために使ってきた通称でした。

その後、40℃を超える気温が毎年のように観測されるようになったことを受けて、気象庁が正式な予報用語として採用する検討を進めることになったのです。

日本気象協会が独自に命名してから正式決定まで、実に4年近くの歳月がかかっています。それだけ、気象用語というものは慎重に議論を重ねたうえで決められるものだということですね。逆に言えば、それだけの時間をかけてでも新しい言葉を定める必要があるほど、近年の暑さは深刻になっているとも言えます。

気象庁が酷暑日を採用した理由

多くの声が集まり酷暑日という名称が正式決定したことを象徴するイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

気象庁は2026年2月27日、名称を定めるにあたって国民から広く意見を募るアンケートを実施すると発表しました。3年連続で夏に顕著な高温を記録し、40℃を超える気温が毎年のように観測される状況を受けての対応です。

アンケートには47万件を超える回答が寄せられ、13の候補と自由回答の中から「酷暑日」が最も多くの票を集め、2026年4月17日に正式決定しました(出典:気象庁『日最高気温が40℃以上の日の名称を「酷暑日」に決定』)。

これだけ多くの人が意見を寄せたということ自体、40℃という気温がもはや他人事ではなく、多くの家庭・職場にとって身近なリスクになっている証拠だと思います。名前が決まったことで、天気予報やニュースで「今日は酷暑日です」という表現が使われるようになり、危険度がより直感的に伝わりやすくなりました。

40℃を超える気温がなぜ増えているのか、地球温暖化だけでなくフェーン現象の仕組みも大きく関わっています。山を越えた風が乾燥した熱風となって吹き下ろすことで、局地的に気温が跳ね上がることがあるのです。

酷暑日は今年からどう変わったか

2026年に各地で酷暑日が発生する見込みを地図上のホットスポットで表したイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

2026年は、酷暑日が正式な予報用語として使われる最初の夏にあたります。2025年は40℃以上の酷暑日が全国で過去最多となる延べ30地点で観測されました。2026年の見込みは直近10年平均と同程度かやや多い水準とされていますが、局地的にはいつ40℃を超えてもおかしくない状況が続いています。

特に梅雨明け直後や台風接近時にフェーン現象が重なると、局地的に酷暑日となる地域が出てくることがあります。「自分の住んでいる地域は大丈夫」と思い込まず、天気予報で最高気温の予想をこまめに確認する習慣をつけておくと安心です。

酷暑日とはどう備えるべきかを知る

酷暑日が体に与える危険な影響

体温が上昇し汗の気化熱で調節する仕組みを光の粒子で表したイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

ここからは「防災理科」的な視点で、なぜ40℃という気温がそれほど危険なのかをお話しします。

人の体は、体内で作られる熱(産熱)と、体の外へ逃がす熱(放熱)のバランスによって、体温を36〜37℃くらいに保っています。気温が体温より高くなると、皮膚から空気中へ熱を逃がすことが難しくなり、汗をかいて蒸発させるときの気化熱がほぼ唯一の冷却手段になります。

大量の汗をかいて体内の水分が失われると、それ以上汗をかけなくなり、体温がどんどん上昇してしまいます。体温が38℃を超えると中枢神経に影響が出はじめ、40℃を超えると意識障害やけいれんなど、命に関わる状態につながることがあります。

特に、体温調節機能がまだ十分に発達していない子どもや、暑さや脱水を感じにくくなっている高齢者は、酷暑日のリスクがより高くなります。「本人はまだ大丈夫と言っていても、実は危険な状態に近づいている」ということが起こりやすいので、家族や周囲が気にかけてあげることも大切な備えの一つです。

暑さがより厳しい状況では、熱中症特別警戒アラートという、より上位の警戒情報が発表されることもあります。これが出た場合は、市町村が指定する「指定暑熱避難施設」の利用も選択肢に入れてください。

屋外で酷暑日を乗り切る対策

日傘と帽子で酷暑日の強い日差しを防ぎながら歩く人の後ろ姿のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

酷暑日とされる暑さの日は、屋外での活動そのものを見直す必要があります。

  • 不要不急の外出はできる限り控える
  • 外出する場合は日陰・日傘・帽子を必ず使う
  • のどが渇く前に、こまめに水分と塩分を補給する
  • 体が暑さに慣れていない時期(梅雨明け直後など)は特に注意する
  • 屋外での作業や運動は、できるだけ早朝・夕方以降の涼しい時間帯にずらす
  • アスファルトの照り返しを避け、日陰の多いルートを選んで移動する

特に通学・通勤・部活動・屋外作業など、酷暑日でも外出を避けにくい場面では、休憩のタイミングをあらかじめ決めておくことが大切です。「限界を感じてから休む」のではなく、「時間で区切って休む」意識に切り替えることをおすすめします。

防災士として300社以上の法人備蓄支援に関わってきた経験から感じるのは、「暑さ対策グッズは、そろえるタイミングを逃すと手に入りにくくなる」ということです。酷暑日が続く時期の前に、持ち出しやすい形で準備しておくことをおすすめします。

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屋内でも油断できない酷暑日対策

涼しい室内でエアコンを使い酷暑日をしのぐ家庭のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

「涼しい室内にいるから大丈夫」と思われがちですが、実はそうとも限りません。

気象庁・環境省が発表する熱中症警戒アラートは、気温そのものではなく「暑さ指数(WBGT)」という湿度も含めた指標で判断されます。酷暑日(気温40℃以上)とは基準の考え方が異なるため、両方を知っておくと安心です。

室内では、エアコンの温度設定を我慢しすぎないこと、遮光カーテンで直射日光を防ぐこと、扇風機と併用して空気を循環させることが基本の対策になります。「電気代がもったいない」という気持ちはよくわかりますが、酷暑日とされるレベルの暑さでは、エアコンを我慢することがそのまま命のリスクにつながりかねません。

また、日中は涼しく感じていても、夜になっても気温が下がりきらない「熱帯夜」が続くと、寝ている間に脱水が進み、翌朝体調を崩してしまうケースもあります。就寝時も無理に冷房を切らず、タイマー任せにしすぎない工夫が必要です。

停電と酷暑日が重なるリスク

停電時にランタンや扇風機で酷暑日の夜を乗り切る備えのイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

私が特に心配しているのは、酷暑日と停電が同時に起こるケースです。台風や落雷で電気が止まると、エアコンが使えなくなり、屋内にいても熱中症のリスクが一気に高まります。

停電時に扇風機や送風機、情報収集用の機器を動かし続けられるよう、電源を確保しておくことも酷暑日対策の一つです。私が停電の夜に一番欲しかったのは、灯りと、状況を知るための情報でした。暑さの中の停電は、それだけで体力を奪われますし、正確な情報が届かないことがさらに不安を大きくします。

ソーラーパネル付き防災セットの詳細では、停電時でも電源を確保できる備え方を紹介しています。扇風機や携帯電話の充電手段を一つ持っておくだけでも、酷暑日と停電が重なったときの安心感は大きく変わります。

酷暑日とはを今日の備えに変える(まとめ)

防災リュックと暑さ対策グッズを玄関で確認する家庭のイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

酷暑日とは、気象庁が2026年に定めた「最高気温40℃以上の日」を指す新しい予報用語です。猛暑日よりもさらに危険な暑さであることを、まず正しく理解することが第一歩になります。

そのうえで、水分・塩分補給、外出の見直し、停電時の備えといった具体的な行動につなげることが、酷暑日を安全に乗り切るための備えになります。

言葉が新しくできたからといって、暑さそのものが急に変わるわけではありません。ですが「酷暑日」という共通の言葉を持つことで、家族や職場、地域で危険度を共有しやすくなります。今日からできる小さな備えを、ぜひ一つずつ確認してみてください。

数値データはあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトでご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。

よくある質問

Q. 酷暑日とは具体的に何度からのことですか? A. 気象庁の定義では、1日の最高気温が40℃以上になった日を酷暑日と呼びます。2026年4月17日に正式な予報用語として決定されました。 Q. 酷暑日とは猛暑日と何が違うのですか? A. 猛暑日は最高気温35℃以上、酷暑日は40℃以上の日を指します。わずか5℃の差ですが、体への負担は大きく異なり、酷暑日は命に関わる危険な暑さとされています。 Q. 酷暑日という言葉はいつからできたのですか? A. もともとは2022年に日本気象協会が独自に命名した通称でした。その後、気象庁が正式な予報用語として採用することを検討し、2026年4月17日に正式決定しています。 Q. 酷暑日にはどんな対策をすればよいですか? A. 不要不急の外出を控え、こまめな水分・塩分補給を行うことが基本です。停電が重なると屋内でもリスクが高まるため、電源や暑さをしのぐ備えを事前に確認しておくと安心です。

🛡️ 防災士監修記事

後藤 秀和(ごとう ひでかず)

防災士/株式会社ヒカリネット 代表取締役

2011年3月11日、東日本大震災を福島で経験。「あのとき備えていたら」という後悔をなくすため、防災士資格を取得しHIH(Hope is Here)を設立。防災セット累計出荷20万個超、法人導入実績300社以上。

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この記事を書いた人

後藤 秀和(ごとう ひでかず)|防災士・株式会社ヒカリネット 代表
福島県で東日本大震災を経験したことをきっかけに、防災士の資格を取得。
被災経験と専門知識をもとに、本当に役立つ防災用品の企画・販売を行っています。
運営するブランド「HIH」は、個人家庭だけでなく企業・団体・学校にも多数導入され、全国の防災力向上に貢献しています。
被災経験者としてのリアルな視点と防災士としての専門性を活かし、安心・安全な備えを提案しています。

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