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【防災士解説】防災標語の作り方と定番の合言葉をわかりやすく紹介

【防災士解説】防災標語の作り方と定番の合言葉をわかりやすく紹介

こんにちは。「ふくしまの防災 HIH ヒカリネット」防災士の後藤です。

地域の防災訓練や学校の宿題などで、防災標語の作り方に悩んでいませんか?小学生や中学生でも覚えやすい短いものから、職場の安全管理に使えるもの、さらには五七五のリズムを使った面白い表現まで、どうやって考えればいいか迷うことも多いですよね。

私自身、東日本大震災で被災した経験から、「言葉の力」というものをすごく実感してきました。あの混乱した状況の中でも、「おはしも」というたった五文字が子どもたちを守る行動に直結していた。逆に言えば、正しい言葉を知らないまま災害に遭うことがどれほど怖いか、身をもって知っています。

この記事では、防災士の視点から、いざという時に本当に役立つ標語の意味や、誰でも簡単に作れるコツをわかりやすくお伝えします。最後まで読んでいただければ、あなたにぴったりの標語がきっと見つかりますよ。

  • 定番となっている防災の合言葉の本当の意味
  • 年齢や環境に合わせた標語の選び方と具体例
  • 五七五を取り入れた効果的な標語の作り方
  • 最新の災害リスクに対応したスローガンの考え方
目次

防災士が紐解く防災の標語の重要性

防災士が地域の住民や子どもたちに防災の大切さをやさしく説明している様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

災害が起きたとき、人は焦ってパニックになりがちですね。心拍数が上がって頭が真っ白になるような状況で、私たちはとっさに何を頼りにすればいいのでしょうか。

そのときに、私たちの行動のスイッチを入れてくれるのが防災の標語です。難しい説明や長文のマニュアルは、緊急時には読んでいる余裕がありません。でも、体に染みついた短い言葉なら、パニックの中でも自然と口をついて出てきて、体が動いてくれる。それが標語の本当の力だと思っています。

ここでは、おなじみの合言葉から地域に根ざしたものまで、その重要性を一緒に見ていきましょう。

小学生向け防災標語の代表例と意味

小学生たちが学校の廊下を落ち着いて整列しながら避難している様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

小学校の避難訓練などでよく耳にする合言葉といえば、なんといっても「おはしも」ですね。これは「おさない」「はしらない」「しゃべらない」「もどらない」の頭文字をとったもので、避難するときの基本中の基本です。

地域によっては「はしらない」が「かけない」になった「おかしも」や、津波や土砂崩れなどの危険な場所に「ちかづかない」を足した「おはしもち」なんていうバリエーションもあるんですよ。学校や地域の実情に合わせてアレンジされているんですね。

「おはしも」の各ルールに込められた理由

この標語が長年にわたって使われ続けているのには、ちゃんとした理由があります。一つひとつの言葉が「やってはいけない危険な行動」と直結しているんです。

言葉禁止行動なぜ危険なのか
さない押す・割り込む将棋倒しや転倒につながり、集団での大けがの原因になる
しらない走る・急ぐ転倒・衝突のリスクが急増し、パニックが連鎖しやすくなる
ゃべらないおしゃべり・叫ぶ放送や指示が聞こえなくなり、正確な情報が伝わらなくなる
どらない忘れ物を取りに戻る二次災害に巻き込まれるリスクが非常に高くなる

知っておきたいポイント

これらの標語は単なる文字の並びではなく、緊急時に「やってはいけない危険な行動」を短い言葉でギュッとまとめたものです。子どもたちに「なぜ走っちゃダメなのか」「なぜ戻っちゃダメなのか」をセットで教えてあげることが大切かなと思います。言葉の意味まで理解していれば、似たような状況でも応用が利くようになりますよ。

防災の基本的な言葉についてもっと知りたい方は、【防災用語一覧】被災した防災士が解説する基本知識も参考にしてみてくださいね。避難指示・緊急安全確保など、いざという時に迷いやすい言葉もわかりやすく解説しています。

中学生が主体的になる防災標語の特徴

中学生たちが地図を見ながら地域の避難ルートについて自分たちで話し合っている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

中学生になると、大人からの指示を待つだけでなく、「自分で判断して命を守る」という当事者意識が大事になってきます。小学生の頃のように「先生の言う通りに動く」だけでは、いざ一人のときに対応できないんですよね。

そのため、中学生向けの標語では、次のような工夫が効果的です。

① 行動を直接促すストレートな言葉

「大きな地震が来たらすぐに逃げよう」「揺れを感じたら机の下、まず体を守れ」のように、具体的な行動をそのまま言葉にした標語は、いざという時に体が先に動いてくれます。考える前に体が反応する状態を作るのが目的ですね。

② ドキッとさせる疑問形・問いかけ型

「壊したい?家族や友達との思い出を」「そのとき、あなたは動けますか?」のように、あえて問いかける形にすると、読んだ瞬間に「自分ごと」として引き込まれます。「自分には関係ない」と思いがちな中学生に、リアルに響く形式です。

③ SNSや流行語との掛け合わせ

若い世代が日常的に使っている表現を防災に絡めることで、覚えやすさと親しみやすさが格段に上がります。コンクールの作品としてだけでなく、SNSでシェアされやすい標語としても注目されていますね。

中学生向け標語の作り方ヒント

自分の学校や地域で「実際に起こりうる災害」を具体的にイメージすることから始めましょう。海の近くなら津波、山の近くなら土砂崩れ、都市部なら火災や停電。その「リアルな危機」を言葉に乗せると、他の人の心にもぐっと刺さる標語になりますよ。

幼稚園児も覚えられる短い防災標語

幼い子どもたちが遊び感覚で頭を抱えてしゃがみ込む地震時の安全ポーズを練習している様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

まだ難しい言葉がわからない幼稚園や保育園の小さな子どもたちには、とにかく短くて直感的にわかる防災標語が一番です。言葉よりも「体の動き」とセットにすることが鍵になります。

体の動きと一緒に覚える標語の効果

「じしんだ!ダンゴムシ!」のように、具体的なポーズと一緒に覚えられる言葉は、遊び感覚で身につきやすいのでおすすめですね。「ダンゴムシ」と言ったら頭を抱えてうずくまるポーズをとる——この動作と言葉を繰り返すことで、体が条件反射として覚えてくれます。

頭を守るという行動は、地震だけでなく、落下物がある場面でも役立つ基本動作です。まずはこの一つの動きをしっかり教えることが、小さい子どもの命を守る最初の一歩だと思っています。

幼い子への伝え方のコツ

防災を「怖いもの」として伝えすぎると、それ自体がトラウマになることも。遊びの延長として、楽しく繰り返すことが大切です。「じしんごっこ」のような形でポーズを練習するだけで、体が自然に覚えてくれますよ。

また、「おうちに帰ったら必ず〇〇公園で待ち合わせ」のように、避難場所をキャラクターや地名と結びつけて覚えさせる工夫も有効です。難しい言葉でなくても、「あの公園、地震の時に行く場所ね」という体験的な記憶として植え付けることができます。

職場の安全管理に役立つ防災標語の事例

職場の作業員が指差し確認で安全点検を行っている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

職場や工場での標語は、毎日の安全管理や労災を防ぐための実用的なスローガンになります。一般的な防災訓練とは少し性質が違っていて、「日常のちょっとした油断」を防ぐことに主眼を置くのがポイントです。

「気をつけよう」「安全第一」のような曖昧な言葉では、何をどう気をつければいいかが伝わりません。具体的な状況や行動を盛り込んだフレーズの方が、現場では圧倒的に有効なんですよね。

目的職場の標語例ひとこと解説
確認の徹底作業前 忘れるな 指差点呼「見た気がする」の思い込みを排除するための声出し確認
焦りの防止忙しい時こそ 深呼吸して ケガ防止に努めよう急いでいる時ほどリスクが高まることへの気づきを促す
コミュニケーションヒヤリで済んだその作業 隠さず上司に報連相ヒヤリハットを組織で共有することで大事故を防ぐ
慣れへの警戒ベテランほど 油断が怖い 初心を忘れず経験が多いほど「大丈夫」という思い込みが生まれやすい
整理整頓散らかった職場は 事故を呼ぶ 今すぐ一歩 片付けよう通路・作業スペースの乱れが転倒や誘導ミスにつながる

特に「慣れ」や「思い込み」は大きな事故につながりやすいので、初心を思い出すような言葉を職場の目立つところに掲示しておくのはすごく有効だと思います。毎朝の朝礼で一人ひとりが読み上げる「朝礼標語」として運用している職場もありますよね。繰り返すことで体に染み込ませるのが、職場の標語活用の最大のコツです。

BCP(事業継続計画)との連動という視点

最近では、職場の防災標語を単なる「安全スローガン」ではなく、BCP(事業継続計画)の浸透ツールとして位置づける企業が増えています。「この会社で働く人全員が、有事の際に同じ方向を向いて動ける」状態を作るために、日頃から言葉で刷り込んでおくという考え方ですね。地域の自治会レベルでも、防災標語を核にした共助の意識づくりが進んでいます。

津波から命を守る防災標語と地域性

海沿いの町で家族が高台へ続く避難路を歩いて登っている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

防災の言葉は、その土地の歴史や災害のリスクと深く結びついています。代表的なのが、東北地方の沿岸部に伝わる「津波てんでんこ」です。

直訳すると「津波が来たら、家族のことは気にせず、てんでんばらばらに高台へ逃げなさい」という意味になります。「薄情じゃないか」と感じる方もいるかもしれませんが、実はこれ、究極の命の守り方なんです。

「津波てんでんこ」が生まれた背景

この言葉は、何度も津波の被害を繰り返してきた三陸沿岸の人々が、先人の犠牲から学び、語り継いできた知恵です。過去の津波では、「家族を探しに戻った」「子どもを迎えに行った」という行動が命取りになったケースが数多くありました。その教訓が「てんでんこ」という言葉に凝縮されています。

「津波てんでんこ」に込められた本当の思い

家族を探しに戻って共倒れになるのを防ぐため、普段から「もしもの時は必ずお互いに逃げていると信じて、自分の命を最優先に守ろう」と約束しておく。これは深い信頼関係があってこそ成り立つ、とても思いやりのある合言葉なんですね。「てんでんばらばら」に逃げることを認め合う家族間の信頼こそが、この標語の本質だと思います。

地域ごとに異なる防災の言葉

日本全国を見渡すと、各地の災害リスクに応じたさまざまな合言葉が存在します。

地域・対象災害合言葉・標語意味・背景
東北沿岸(津波)津波てんでんこ各自が即座に高台へ逃げることで全員の生存率を上げる
全国(地震)まず低く、頭を守り、動かない(Drop, Cover, Hold on)国際的に広まる地震時の基本3動作
山間部(土砂)雨が続いたら 早めに逃げろ土砂災害は前兆がわかりにくいため、早期避難が最優先
河川沿い(水害)川に近づくな 水が引くまで増水後もしばらくは危険が続くことへの警戒

※災害の歴史や教訓等のデータは、あくまで一般的な目安としての情報です。お住まいの地域のハザードマップなど、正確な情報は自治体の公式サイトを必ずご確認くださいね。

響く防災の標語の作り方をわかりやすく解説

日本人の大人がキッチンテーブルで防災についてノートに書き込みながら考えている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

ここからは、実際に自分で標語を作る際のコツをご紹介します。学校の課題や地域のコンクールなどで「作ってみよう!」と思った時に、ぜひ役立ててくださいね。「何か言いたいことはあるのに、うまく言葉にならない……」という方も多いと思うので、ステップを踏んで考えていきましょう。

防災士が教える防災標語の作り方

防災士とさまざまな年代の地域住民がテーブルを囲んで防災標語を一緒に考えている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

いざ作ろうとすると、何から手を付ければいいか迷ってしまいますよね。まずは「誰に」「何を」伝えたいのかを絞り込むのがポイントです。

ステップ①:テーマを一つに絞る

「家族に、備蓄の大切さを伝えたい」のか、「地域の人に、声かけの重要性を伝えたい」のか、「職場の同僚に、避難経路の確認を促したい」のか。テーマが決まると、使うべきキーワード(ハザードマップ、期限切れ、あいさつ、避難経路など)が自然と見えてきます。

あれもこれもと欲張らず、一つのメッセージに絞るのが、相手の心にスッと届く秘訣かなと思います。二つのことを伝えようとすると、結果的にどちらも伝わらない標語になってしまいがちです。

ステップ②:キーワードを箇条書きにする

テーマが決まったら、関連する言葉を思いつく限り書き出してみましょう。例えば「備蓄」をテーマにするなら、「水」「食料」「期限」「ローリング」「3日分」「いざという時」「忘れた頃」など。この段階では良し悪しを気にせず、とにかく出し切ることが大事です。

ステップ③:組み合わせて声に出してみる

書き出した言葉を組み合わせながら、実際に声に出して読んでみてください。リズムが良くて言いやすい組み合わせが見つかったら、それが標語の原型になります。頭の中だけで考えるよりも、声に出すと格段にブラッシュアップしやすくなりますよ。

標語づくりのチェックリスト

✅ 誰に伝えたいかが明確になっているか
✅ 一つのメッセージに絞られているか
✅ 声に出して読みやすいか
✅ 聞いた瞬間に行動がイメージできるか
✅ 難しすぎる言葉を使っていないか

五七五のリズムで作る防災標語のコツ

子どもが机の上で指を一本ずつ折りながらリズムよく言葉を数えている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

日本の言葉は、やっぱり五七五のリズムが一番耳に馴染みますよね。口ずさみやすく、記憶に残りやすいので、標語作りの基本の型になります。音楽のサビと同じで、何度も繰り返すうちに自然と体に染み込んでいくんですよね。

五七五の作り方:音節で数える

「ご・し・ち・ご」と数えるときは、ひらがな一文字が基本的に一音節になります。ただし、「ん」「っ」「ー(長音)」なども一音節として数えるのが一般的です。

パターン例文音節の内訳
典型的な五七五備えあれば(5) 憂いなし今日も(7) 点検しよう(5)5 + 7 + 5 = 17音
字余り(許容範囲)もしもの時には(6) あわてず低くなれ(8) まず頭守れ(6)6 + 8 + 6 = 20音(語呂が良ければOK)
子ども向けシンプル型じしんきた(5) まず低くなれ(6) 頭守れ(5)シンプルで覚えやすさ重視

ただ、文字数をきっちり17文字に合わせようとして、意味が通じなくなっては本末転倒です。字余りや字足らずになっても、声に出して読んだ時の「語呂の良さ」を優先してみてください。職場の朝礼でみんなで声を出して読むような場面も想像してみると、作りやすいかもしれません。

五七五を使った防災標語の実例集

テーマ別・五七五の防災標語例

【備蓄・準備】
「水と食料 期限を確認 今日の備え」
「忘れた頃に やってくる災害 今日が準備日」

【避難行動】
「揺れを感じたら まず机の下へ 頭を守れ」
「逃げることが 恥ずかしくない時代 命が一番」

【地域・声かけ】
「あいさつが 隣のおじいちゃんの 命を救う」
「知らない顔が 逃げ遅れている 声をかけよう」

面白い表現を取り入れた防災標語の工夫

子どもから大人まで混在したグループが公園でノートを広げ楽しそうに防災のアイデアを出し合っている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

真面目な言葉だけだと、どうしても堅苦しくなってスルーされがちです。そんな時は、ちょっとしたユーモアや面白い表現、あるいは対比を取り入れるとグッと印象に残ります。「クスっと笑える」と「はっとさせる」のバランスが大事ですね。

対比(コントラスト)を使う

「ゆとりは無事故に続く道 焦りは事故へと続く道」のように、良いことと悪いことを並べると違いがハッキリします。人間は「白と黒の違い」を見せてもらうと、ぐっと理解しやすくなる生き物なので、この手法はすごく効果的です。

擬人化・比喩を使う

「火はいつも みんなの『ゆだん』を ねらってる」のように、火を生き物のように例えると、見えない恐怖が伝わりやすくなります。「ゆだん」というキーワードをカギカッコで目立たせるのも、視覚的なアクセントとして有効ですね。

流行語・身近な表現をアレンジする

クスッと笑えるような流行りのフレーズを少しアレンジしてみるのも、若い世代に興味を持ってもらう良いきっかけになりますね。例えばSNSでよく使われる「〇〇してみた」「わかりみが深い」のような表現を防災に絡めると、親しみやすさが格段に上がります。コンクールではユニークさが評価されることも多いので、思い切って挑戦してみてください。

印象に残る表現のテクニックまとめ

対比を使う:良いことと悪いことを並べて、違いをハッキリさせる
擬人化する:火、水、地震などを生き物のように表現して恐怖感を具体的にする
疑問形にする:「あなたは今日、逃げる準備ができていますか?」と問いかける
カギカッコを使う:キーワードを「 」で囲んで視覚的に目立たせる
流行語を使う:若い世代に刺さる言葉に防災を乗せる

新たな火災リスクに備える防災標語

日本人の大人がモバイルバッテリーの充電ケーブルを安全に抜いて管理している様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

防災の備えも時代とともに変わっていきます。昔は「マッチ一本火事の元」でしたが、今はどうでしょうか。台所のガス台はIHになり、タバコを吸わない人も増えました。では現代の火災リスクはどこにあるのか——ここをしっかり意識した標語を作ることが、今の時代に本当に求められていると思います。

現代の火災リスクに向き合う標語を

最近では、モバイルバッテリーやポータブル電源、劣化したリチウムイオン電池からの出火など、新しい火災リスクが増えています。防災グッズとして家庭に普及している蓄電池やポータブル電源も、正しく使わなければ火災のリスクがあります。

現代の新たな火災リスク標語のキーワード候補
リチウムイオン電池の過充電・劣化過充電、放置充電、古いバッテリー、膨張
充電しながらの使用(発熱リスク)充電中は目を離すな、スマホを抱えて寝ない
電動キックボード・EV車の自然発火電動車、ガレージ、密閉空間、充電管理
太陽光パネルの逆潮流による感電・火災太陽光、停電時、パネル、触れるな

「過充電 してない?その油断が 火事の元」のように、現代ならではのキーワードを取り入れた標語を作ることは、これからの安全管理においてすごく重要な視点になってくると思います。古い言葉ではカバーできない新しいリスクを、言葉で啓発していくことも、防災士としての私の使命だと感じています。

電気製品の取り扱いについて

バッテリーなどの取り扱いは命に関わる事故につながる恐れがあります。正しい使用方法や廃棄方法については、最終的な判断は専門家にご相談いただくか、各メーカーの公式サイトをご確認ください。「なんとなく大丈夫だろう」という思い込みが、最大のリスクになります。

防災の標語で日常の備えと命を守るために

日本人の家族がリビングで備蓄グッズを前に笑顔で防災について話し合っている様子
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

いかがでしたでしょうか。防災の標語は、ただ壁に貼っておくためのものではなく、いざという時に私たちの行動を導いてくれる大切なお守りのようなものです。難しい防災マニュアルを読み込むよりも、一つの短い言葉を体に刷り込む方が、緊急時には圧倒的に役立ちます。

「我が家の合言葉」を家族で決めてみよう

家族で「我が家の合言葉」を話し合って作ってみるのも、素晴らしい防災準備の一つですね。「地震が来たら〇〇公園で落ち合おう」「お父さんが帰れない時はお母さんが決める」「子どもだけの時は近所の△△さんの家へ」——こういった具体的な行動の約束を、言葉にしてみんなで共有しておくことが、本当の意味での防災標語の活用だと思います。

短い言葉の中に「命を守る」という強い思いを込めて、ぜひあなたらしい標語を作ってみてください。毎日のちょっとした心がけが、未来の安心につながっていくと私は信じています。

今日からできる防災標語の活用法

・玄関やトイレなど目につく場所に貼る
・冷蔵庫に「我が家の合言葉メモ」を貼っておく
・朝礼や家族の食事時に一言読み上げる
・スマホのロック画面に設定して毎日目にする
・子どもと一緒に「我が家オリジナル標語」を考える

防災は特別なことではなく、日常の中の小さな習慣の積み重ねです。標語という形で言葉を日常に置いておくことで、「もしもの時」への心の準備が少しずつ整っていきます。備えることへの第一歩として、ぜひ今日から試してみてくださいね。

実際の備えについてより詳しく知りたい方は、防災リュックの中身リストと選び方|必要なもの・容量・家族構成別の完全ガイドもあわせて読んでみてください。言葉の準備と物の準備を両輪で進めることが、本当の意味での防災につながります。

この記事を書いた人

後藤 秀和(ごとう ひでかず)|防災士・株式会社ヒカリネット 代表
福島県で東日本大震災を経験したことをきっかけに、防災士の資格を取得。
被災経験と専門知識をもとに、本当に役立つ防災用品の企画・販売を行っています。
運営するブランド「HIH」は、個人家庭だけでなく企業・団体・学校にも多数導入され、全国の防災力向上に貢献しています。
被災経験者としてのリアルな視点と防災士としての専門性を活かし、安心・安全な備えを提案しています。

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