女性が本当に必要!防災グッズで実際に役立ったもの

女性が本当に必要!防災グッズで実際に役立ったもの
災害への備えとして防災グッズの準備は不可欠ですが、「たくさんありすぎて、何から揃えれば良いかわからない」と悩んでいませんか?特に女性の場合、衛生面や安全面で男性とは異なる視点での準備が求められます。この記事は、初めて防災セットを見直す女性向けの入門ガイドです。東日本大震災などの経験談から本当に必要な物をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。女性目線でいらなかったものや後悔したものも具体的に解説します。さらに、一人暮らし女性が備えておくと安心な防災アイテムや、普段から持ち歩ける防災グッズも取り上げます。生理用品や防犯グッズなど女性特有の必需品から、100均で揃えられる便利な防災アイテムまで、防災グッズで実際に役立ったものを網羅的に紹介します。
- 女性の被災経験に基づいた本当に役立つ防災グッズがわかる
- 逆に「いらなかった」防災グッズを知り無駄な準備を避けられる
- 一人暮らしや普段の持ち歩きなど状況別の備えがわかる
- 生理用品や衛生用品など女性特有の必需品リストを確認できる
防災グッズで実際に役立ったもの【女性の視点】

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- 経験者が語る実際に女性に役立ったもの
- 東日本大震災で女性に実際に役立ったもの
- 女性が揃えるべき防災グッズの詳しいリスト
- 意外と知らない女性にいらなかったものランキング
- 本当に必要なもの女性向けグッズとは?
経験者が語る実際に女性に役立ったもの
災害を経験した多くの女性が「これがあって本当に助かった」と口を揃えるアイテムがあります。それは、高価な特殊装備ではなく、私たちの日常の延長線上にあるものがほとんどです。ここでは、被災経験を持つ方々の貴重な声をもとに、特に役立ったとされる防災グッズを、その理由とともに具体的に解説していきます。
最も多くの声が上がったのは、ウェットティッシュです。大規模な災害では断水が長期化することも珍しくありません。手洗いや入浴ができない状況は、不快なだけでなく感染症のリスクも高めます。そんな時、アルコールタイプのウェットティッシュは手指の消毒に、ノンアルコールタイプは大判のものを選べば体を拭くのに非常に重宝します。特に赤ちゃんがいるご家庭では、おしりふきがそのまま使えるため、多めに準備しておくと心強いでしょう。次に重要なのが水です。生命維持に不可欠な飲料水はもちろんのこと、給水車が来た際に水を確保し運ぶためのポリタンクや折りたたみ式の給水袋も「あってよかった」という声が多く聞かれます。
また、毛布やひざかけのような防寒具も欠かせません。避難所の体育館などは床が硬く冷たいため、季節を問わず底冷えします。寒さは体力を著しく消耗させるため、暖を取るアイテムは必須です。防寒対策という物理的な機能だけでなく、避難所でのプライバシーを守るための簡易的な間仕切りや目隠しとしても活用できるため、大判のストールなども一枚あると精神的な負担を軽減できます。意外なところでは、お菓子も重要な役割を果たします。極度の緊張状態では食事が喉を通らないこともありますが、チョコレートや飴など、手軽に口にできて甘いものは心を落ち着かせ、調理不要で効率的にカロリーを補給できるため、大人にとっても子どもにとっても貴重なエネルギー源兼癒やしとなります。
経験者が語る「役立ったもの」トップ5
- ウェットティッシュ・おしりふき:断水時の衛生管理に必須。体拭きから除菌まで用途多数。
- 水・ポリタンク:生命維持に不可欠。給水活動が始まった際の運搬手段も重要。
- 毛布・ひざかけ:体温維持による体力消耗の防止と、プライバシー保護に。
- お菓子類:ストレス緩和と手軽なカロリー補給に。特に甘いものが重宝される。
- 生理用品:本来の用途に加え、下着の衛生維持や応急処置の止血パッドとしても活躍。
東日本大震災で女性に実際に役立ったもの

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2011年に発生した東日本大震災は、広範囲にわたり甚大な被害をもたらし、長期にわたる過酷な避難生活を多くの人々が経験しました。この未曾有の災害は、防災のあり方を根本から見直すきっかけとなり、特に女性特有のニーズが浮き彫りになりました。当時の被災者の声から、本当に重要だったアイテムを振り返ることは、未来の備えに不可欠です。
まず、生理用ナプキンの重要性が改めて強く認識されました。断水で洗濯ができない状況では、下着を頻繁に替えることは不可能です。そんな時、ナプキンやおりものシートをこまめに交換することで、下着を清潔に保つことができ、感染症のリスクを減らし、精神的な安心感にも繋がったという声が多数ありました。避難所運営において男女双方の視点からの配慮が必要であると指摘されており、生理用品は女性にとっての必需品であることが公的にも認められています。驚くべきことに、その高い吸水性を利用して、怪我の際の止血パッドとして活用したという機転の利いた事例もあります。
被災された方からは、「支援物資として届くのは食料が優先で、生理用品はなかなか手に入らなかった。個人での備えが本当に大切だと痛感した」という切実な声も聞かれました。最低でも2周期分は備蓄しておきたいですね。
次に、マスクも非常に役立ったアイテムです。避難所での集団生活における感染症予防はもちろんのこと、津波によるヘドロの粉塵や異臭を防ぐためにも不可欠でした。それに加え、入浴や洗顔がままならず、化粧もできない状況での「すっぴん隠し」としても機能し、多くの女性のプライバシーと精神的な平穏を守る一助となったのです。さらに、3月の東北地方はまだ寒く、カイロはライフラインが止まった状況下での貴重な熱源となりました。体を温めるだけでなく、冷たくなったお弁当や赤ちゃんの離乳食を温めるのに使ったという知恵も見られました。
情報収集の生命線:携帯電話とバッテリー
東日本大震災では、携帯電話のワンセグ機能で最新のニュースを確認したり、SNSで家族や友人の安否を確認したりと、情報通信機器が生命線となりました。しかし、停電で充電が切れてしまえばただの箱です。この教訓から、手回し充電ラジオや大容量のモバイルバッテリー、ソーラー充電器などは、今や防災グッズの必須アイテムとして広く認識されています。
女性が揃えるべき防災グッズの詳しいリスト
災害への備えは、闇雲に集めるのではなく、状況に応じて段階的に準備することが効果的です。一般的に、防災グッズは3つのカテゴリーに分類されます。まずは、常にバッグに入れて持ち歩く「0次避難(持ち歩き品)」。次に、災害発生後、安全な場所に避難するために最初に持ち出す「1次避難(持ち出し品)」。そして、ライフラインの復旧を待つ間、自宅での長期避難や避難所生活に備える「2次避難(備蓄品)」です。ここでは、それぞれの段階で女性が特に意識して揃えるべきアイテムを、具体的なポイントとともにリストアップします。
| 分類 | 主なアイテム | 女性向けのポイント |
|---|---|---|
| 0次避難 (持ち歩き品) | モバイルバッテリー、LEDライト、常備薬、現金、携帯トイレ(1〜2個)、ウェットティッシュ、マスク、お菓子 | 少量の生理用品やおりものシートは急な体調の変化に備えて必須です。防犯ブザーは通勤・通学バッグにつけておきましょう。髪ゴムや手鏡、リップクリームなど、最低限の身だしなみ用品も精神的な安定に繋がります。 |
| 1次避難 (持ち出し品) | 水(1.5L程度)、非常食(2〜3日分)、携帯ラジオ、救急セット、下着・着替え、ヘルメット、軍手 | 生理用品は1周期分を目安に多めに準備します。デリケートゾーン用ウェットティッシュ、水のいらないドライシャンプー、着替えやトイレの際に役立つ目隠しポンチョは、女性のQOL(生活の質)を大きく左右する重要アイテムです。 |
| 2次避難 (備蓄品) | 水(1人1日3L×7日分)、非常食(7日分)、カセットコンロ・ボンベ、トイレットペーパー、簡易トイレ(多めに) | 生理用品を2周期分以上、おりものシート、吸水ショーツなどを十分に備蓄しておきましょう。普段使っている基礎化粧品のサンプルやオールインワンジェル、日焼け止めなどもあると、肌トラブルを防ぎ、心の余裕に繋がります。 |
リュックの重さに注意!最適な重さを見つけよう

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防災グッズを準備する上で最も注意したい点の一つが、リュックの総重量です。必要なものを全て詰め込むと、あっという間に重くなってしまいます。一般的に、女性が無理なく背負って迅速に避難できる重さは体重の2割以内、多くても10kgが目安とされています。防災リュックを準備したら、必ず一度背負ってみて、その場で軽く走ったり階段を上り下りしたりできるかを確認しましょう。重すぎると感じたら、優先順位の低いものから減らす勇気も必要です。
意外と知らない女性にいらなかったものランキング
防災グッズを準備する際、「あれもこれも必要かも」と不安から多くのものを詰め込みたくなりますが、実際に被災した女性たちの声に耳を傾けると、「これは正直、必要なかった」「かえって荷物になってしまった」というアイテムも少なくありません。無駄な出費を避け、避難時の負担を減らすためにも、先輩たちの「いらなかったもの」リストを知っておくことは非常に有益です。
ランキングで必ず上位に来るのが、質の悪い安価な簡易トイレです。安さに惹かれて購入したものの、凝固剤がうまく固まらなかったり、袋が薄くて臭いが漏れたりして、衛生面を特に気にする女性にとっては大きなストレス源になります。簡易トイレ自体は絶対に必要なアイテムですが、消臭・抗菌機能がしっかりした品質の良いものを選ぶことが、結果的に心身の健康を守ることに繋がります。
次に、大きすぎるリュックも「いらなかった」という意見が多く見られます。「大は小を兼ねる」と考えがちですが、スペースが余っていると不要なものまで詰め込んでしまい、結果的に重すぎて迅速な避難の妨げになります。自分の体格に合った、必要最低限の荷物がコンパクトに収まるサイズを選び、パッキングの工夫をすることが重要です。
また、保存食の定番である缶詰も、「重い」「缶切りが必要だった」「味が濃くて喉が渇いた」といった理由で不評な場合があります。全てを缶詰にするのではなく、軽量で調理が簡単なレトルト食品やフリーズドライ食品とバランス良く組み合わせるのが賢明です。他にも、使い方が複雑な多機能ツール(マルチツール)や、ガサガサと音がして安眠の妨げになる薄いアルミシートなども、期待したほど役立たなかったという声があります。
「いらなかった」と感じるものの代替案と選び方のコツ
- 質の悪い簡易トイレ → 購入前にレビューを確認し、凝固剤の性能や防臭袋の厚さが評価されている高品質なものを選ぶ。
- 大きすぎるリュック → 20L〜30L程度を目安に、自分の体にフィットし、チェストストラップ等が付いているものを選ぶ。
- 大量の缶詰 → 水で戻せるアルファ米や、温めずに食べられるレトルトカレー、栄養補助食品などと組み合わせる。
- 使い慣れない多機能ツール → 自分が確実に使えるハサミ、カッター、ミニナイフなどを個別に揃える。
- 携帯用ビデ → 貴重な水を消費するため、デリケートゾーン用のウェットティッシュで代用する方が現実的。
本当に必要なもの女性向けグッズとは?

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これまで様々なアイテムを紹介してきましたが、結論として、女性にとって本当に必要な防災グッズとは一体何でしょうか。それは、「衛生」「安全」「尊厳」という3つのキーワードを守るためのグッズに集約されます。災害という極限の非日常下で、心と体の健康を保ち、一人の人間としての尊厳を失わずに過ごすために、これらのグッズは不可欠な存在となるのです。
1. 衛生用品:健康を守るための砦
断水や劣悪な環境下で健康を維持するための基本であり、最重要項目です。不衛生な環境は感染症の温床となり、体調を崩す原因になります。特に女性は体の構造上、感染症への配慮がより一層求められます。
- 生理用品・おりものシート:月経時だけでなく、下着を替えられない時の衛生維持や、怪我の際の応急処置にも役立ちます。
- ウェットティッシュ(体拭き用、除菌用):入浴ができない状況で体を清潔に保つことは、感染症予防だけでなく精神的なリフレッシュにも繋がります。
- ドライシャンプー・歯磨きシート:水の使えない状況でも、最低限の清潔感を保ち、気分をリフレッシュさせ、口腔衛生を守ります。
- 質の良い簡易トイレ:プライバシーと衛生を確保し、トイレを我慢することによる膀胱炎などの体調不良を防ぎます。
2. 防犯グッズ:自身の安全を確保するお守り
残念ながら、災害時の混乱は犯罪のリスクを高める可能性があります。避難所や夜道など、多くの人がいる場所でも、あるいは一人きりになる状況でも、自己防衛の意識と備えは非常に重要です。
- 防犯ブザー・ホイッスル:危険を感じた時に周囲に異常を知らせるだけでなく、瓦礫の下などに閉じ込められた際に助けを呼ぶための生命線にもなります。
3. プライバシー保護グッズ:心の平穏を保つための空間
体育館などの広い空間での避難所生活では、プライバシーの確保が非常に難しく、これが大きな精神的ストレスとなります。心穏やかに休息をとり、明日への活力を維持するための工夫が必要です。
- 目隠しポンチョ:着替えや授乳、簡易トイレを使用する際に、周囲の視線を完全に遮ることができます。雨具や防寒具としても使える多機能性が魅力です。
- 大判のストールや毛布:就寝時に顔の周りを覆ったり、物干しロープに掛けて簡易的なパーテーションにしたりと、様々な形でプライベート空間作りに役立ちます。

状況別|防災グッズで実際に役立ったもの女性版
- 女性の一人暮らしで特に役立つ防災グッズ
- 女性が常に持ち歩きしたい防災ポーチの中身
- 100均でも揃えられる便利な防災グッズ
- 衛生管理に役立つウェットティッシュや生理用品
- プライバシーを守るための目隠しポンチョ
- 防犯対策に必須のホイッスルやブザー
- 総括:防災グッズで実際に役立ったもの女性編
女性の一人暮らしで特に役立つ防災グッズ
一人暮らしの女性の場合、災害時にはすべての判断と対処を自分一人で行う必要があります。家族やパートナーが近くにいない可能性を常に考慮し、特に「安全の確保」と「外部との接続(情報収集・連絡)」を重視した、より自己完結的な備えが求められます。
まず、防犯面では防犯ブザーやホイッスルの携帯はもちろんのこと、在宅避難を想定した備えも重要です。大きな揺れでドアフレームが歪み、ドアが完全に閉まらなくなったり、逆に開かなくなったりすることがあります。ドアストッパーを準備しておけば、内側からドアを固定でき、就寝時の不安を軽減できます。また、バールのようなものがあると、ドアが開かなくなった際の脱出に役立つ可能性があります。
次に、情報と電源の確保です。ポータブル電源は、もし予算が許すならぜひ準備しておきたいアイテムです。停電が長引いた場合でも、スマートフォンの充電を確保し、家族との連絡、災害情報の収集、そして夜間の明かりを確保し続けることができます。ラジオ機能付きのものや、小型のソーラーパネルとセットになっているものを選ぶとさらに安心感が増します。
ローリングストック法を始めよう
一人暮らしの限られた収納スペースで効率的に食料を備蓄するには、「ローリングストック法」が最適です。これは、普段から食べているレトルト食品や缶詰、飲料などを少し多めに買っておき、賞味期限の古いものから消費し、食べた分だけ買い足していく方法です。これにより、特別な非常食を準備しなくても、常に一定量の食料が家庭に備蓄されている状態を保てます。
食料については、お湯や火を使わずにそのまま食べられるものを多めに用意しておくと良いでしょう。カセットコンロを使うのが怖い、あるいは使えない状況でも、栄養を確実に摂ることができます。ゼリー飲料、栄養調整食品、ドライフルーツ、ナッツなどがおすすめです。
女性が常に持ち歩きしたい防災ポーチの中身

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災害は、自宅にいる時に起こるとは限りません。通勤中の電車の中、外出先のビルの中など、いつどこで被災するかわかりません。すぐに帰宅できない「帰宅困難者」になる状況も十分に想定されます。そのため、普段使っているバッグの中に、最低限の生命と安全を守るための「防災ポーチ」を常備しておくことが、現代を生きる私たちの新常識と言えるでしょう。
ポーチに入れるアイテムを選ぶ基準は、「軽量・コンパクト」そして「多機能」であることです。毎日持ち歩くものなので、重さや嵩が負担になっては長続きしません。厳選したアイテムを、いざという時にすぐに取り出せるように整理しておきましょう。
防災ポーチの必須アイテムリスト【決定版】
- モバイルバッテリー&ケーブル:情報収集と連絡手段を確保するための最重要アイテム。薄型で軽量なものを選びましょう。
- LEDミニライト:停電時の暗闇や夜間の避難経路の確認に。キーホルダータイプなら邪魔になりません。
- 常備薬・絆創膏:普段服用している薬はピルケースに1日分多めに。カットバンや消毒綿も数枚あると安心です。
- 現金(小銭含む):停電で電子マネーやクレジットカードが使えない事態に備えます。公衆電話用に10円玉や100円玉を多めに。
- 生理用品(1〜2枚)と防臭袋:自身の急な体調変化だけでなく、困っている他の女性を助けるためにも。使用済みナプキンを入れる防臭袋もセットで。
- ウェットティッシュ・マスク:衛生管理の基本。食事の前やトイレの後など、あらゆる場面で役立ちます。
- 個包装のお菓子や飴:血糖値を上げ、一時的に空腹や不安を和らげることができます。チョコレートやようかんがおすすめです。
- 身分証明書のコピーや家族の連絡先リスト:万が一、貴重品を紛失したり、スマホの充電が切れたりした場合に備えて。紙に書いておくことが重要です。
- 防犯ホイッスル:小さくても大きな音が出るものを選び、ポーチの外側などすぐに取り出せる場所につけておきましょう。
これらのアイテムを、水濡れを防ぐために防水性のあるポーチやチャック付き保存袋にまとめておくとさらに安心です。定期的に中身の使用期限などをチェックする習慣もつけましょう。
100均でも揃えられる便利な防災グッズ

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「防災グッズを本格的に揃えるのは、お金がかかりそう…」と躊躇している方もいるかもしれません。しかし、実は私たちの身近にある100円ショップには、防災に非常に役立つ優秀なアイテムが豊富に揃っています。賢く活用し、コストを抑えながら、いざという時の備えを効果的に充実させましょう。
まず絶対に手に入れておきたいのが、各種サイズのビニール袋やチャック付き保存袋です。これらは防災の万能選手と言っても過言ではありません。通常のゴミ袋としての役割はもちろん、使用済みの下着や汚れたものを入れたり、簡易的な防水バッグとして貴重品を守ったり、給水袋の代わりとして水を運んだり、空気を入れれば枕代わりにもなるなど、アイデア次第で無限の使い方ができます。特に中身が見えない黒いビニール袋は、簡易トイレの内袋やサニタリーボックス代わりにもなり、女性のプライバシーを守る上で必須アイテムです。
アルミブランケット(保温シート)も定番ですが、その効果は絶大です。非常に薄くて軽いにもかかわらず、体に巻くだけで体温が外に逃げるのを防ぎ、低体温症のリスクを軽減します。軍手は、ガラスの破片が散乱した場所での作業や、瓦礫の撤去・片付けの際に手を保護するために必要不可欠です。
私も防災リュックの中身は100均のアイテムでかなり充実させています。特に圧縮タオルは、コインサイズでかさばらないのに、水で戻すとしっかりとしたタオルになるので、複数個入れておくと本当に便利ですよ!
この他にも、以下のような多種多様なアイテムが100円ショップで手に入ります。一度、防災の視点で店内を巡ってみると、多くの発見があるはずです。
| カテゴリ | アイテム例 | ワンポイントアドバイス |
|---|---|---|
| 衛生用品 | ウェットティッシュ、マスク、携帯トイレ、歯ブラシ、絆創膏 | 携帯トイレは、凝固剤の性能に差があるため、試しに一度使ってみることをお勧めします。 |
| 装備・道具 | LEDライト、ホイッスル、軍手、レインコート、カッターナイフ | LEDライトは電池の確認を忘れずに。できれば電池も一緒に購入しておきましょう。 |
| 防寒・避難 | アルミブランケット、使い捨てカイロ、スリッパ(避難所用) | 避難所の床は硬く冷たい上、ガラス片などが落ちている可能性も。スリッパは必須です。 |
| 食器・その他 | 紙皿、紙コップ、割り箸、サランラップ、乾電池 | サランラップは食器に敷けば洗い物が不要になるほか、包帯代わりや防寒対策にも使えます。 |
定期的に100円ショップをチェックし、防災に役立ちそうな新商品などを少しずつ買い足していくことで、無理なく備えをアップデートできます。

衛生管理に役立つウェットティッシュや生理用品
災害時、特に女性が直面する深刻な問題が衛生管理です。断水によりお風呂やシャワーが長期間使えず、仮設トイレの環境も悪化しやすい中で、いかにして清潔を保つかが、体調管理、ひいては心の健康を維持するための重要な鍵となります。ここでは、その中心となるウェットティッシュと生理用品の戦略的な備えと活用法を深掘りします。
ウェットティッシュは「用途別」に複数備える
ウェットティッシュと一括りにせず、用途別に複数の種類を準備しておくことが、災害時のQOL(生活の質)を大きく向上させます。全身をしっかりと拭ける大判のボディシートがあれば、数日間入浴できなくても、汗や汚れを拭き取り、さっぱりとすることができます。これは感染症予防だけでなく、精神的なリフレッシュ効果も絶大です。また、トイレットペーパーが不足したり、衛生状態が気になったりするトイレ環境に備え、トイレに流せるタイプのおしりふきや、デリケートゾーン用のウェットティッシュは、膀胱炎などの尿路感染症のリスクを減らすために非常に有効です。そして食事の前には、アルコール除菌タイプのウェットティッシュで手指を清潔にし、食中毒などを防ぎましょう。このように、用途別に数種類を準備しておくことが、きめ細やかな衛生管理に繋がります。
生理用品は「多機能」な必須アイテムであり、備蓄量が命運を分ける
生理用品は、本来の目的以外にも様々な場面でその能力を発揮する、まさに「多機能」な防災グッズです。被災経験者からは、驚くような活用法が数多く報告されています。
- 応急処置:高い吸水性と清潔さから、ガーゼの代わりとして傷口に当て、圧迫止血パッドとして活用できます。
- 汗取りパッド:下着や帽子の内側、ヘルメットの内側などに貼り付け、汗を吸収させ、不快感を軽減します。
- 簡易マスク:緊急時に、紐やテープを使えば簡易的なマスクとして鼻と口を覆うことができます。
- ろ過フィルター:調理後の油をこしたり、泥水をろ過する際のフィルター代わりに使ったという事例も。
- 食器洗いの代わりに:少量の水を含ませて、食器についた油汚れを効率よく拭き取ることができます。
このように、生理用品は非常に汎用性が高く、持っておいて損はありません。しかし、災害時は支援物資としても後回しにされがちで、入手が困難になることが多いため、個人での十分な備蓄が不可欠です。最低でも2周期分、可能であれば3周期分を備蓄しておくことを強くお勧めします。また、ナプキンだけでなく、おりものシートや、繰り返し使える吸水ショーツ、月経カップなどを組み合わせることで、ゴミを減らし、より快適に過ごす選択肢も考えられます。
プライバシーを守るための目隠しポンチョ
避難所での生活を具体的に想像してみてください。だだっ広い体育館の床に、多くの家族がひしめき合い、段ボールなどで簡易的に仕切られただけの空間で昼夜を過ごすことになります。そこで多くの人が最も大きなストレスと感じるのが、プライバシーの欠如です。着替え、授乳、簡易トイレの使用、あるいは単に一人になって心を落ち着けたい時でさえ、常に周囲の視線に晒される生活は、精神的に大きな負担となります。
そんな時に、まるで魔法のようにプライベート空間を確保してくれるのが「目隠しポンチョ」です。これは頭からすっぽりと被るだけで、360度、上下左右からの視線を完全に遮断し、自分だけの小さな個室を瞬時に作り出せる非常に優れたアイテムです。多くの製品は軽量な素材で作られ、手のひらサイズにコンパクトに折りたたむことができるため、防災リュックの中でも場所を取りません。
目隠しポンチョのマルチな機能と選び方
目隠しポンチョの多くは、単なる目隠し以上の機能を備えています。購入する際は、以下の点もチェックすると良いでしょう。
- 雨具として:防水・撥水性の高い素材でできているものが多く、急な雨の際にはレインコートとしてそのまま使えます。
- 防寒具として:風を通しにくい素材は、羽織るだけで体感温度を上げ、体温の低下を防ぐのに役立ちます。
- レジャーシートとして:地面に広げれば、数人が座れる簡易的なシートとしても活用でき、避難所内外で重宝します。
- 素材とサイズ:外から透けにくい厚手の生地か、遮光性のある生地を選びましょう。また、中でゆったりと着替えができるよう、十分な大きさがあるかどうかも確認が必要です。
避難所でのストレスは、不眠や体調不良に直結し、心身の健康を蝕みます。着替えが一苦労で不衛生な状態が続いたり、人目が気になってトイレを我慢してしまったりすることがないよう、目隠しポンチョは女性の防災グッズに必ず加えておきたい、尊厳を守るためのマストアイテムです。
防犯対策に必須のホイッスルやブザー
災害時の混乱に乗じて、窃盗や性犯罪などの犯罪が発生するリスクが高まることは、過去の災害事例からも報告されています。ライフラインが停止し、街灯が消え、警察機能も麻痺しがちな状況下では、残念ながら普段よりも犯罪が起こりやすい環境が生まれてしまいます。特に避難所や夜間の移動など、人の目が届きにくい状況では、女性や子どもが犯罪のターゲットにされやすくなります。自分の身を守るため、そして万が一の際に助けを呼ぶために、音で危険を知らせるアイテムの携帯は、もはや防災の常識です。
防犯ブザーは、ピンを引くだけで100デシベル以上の大音量の警報音が鳴り響き、周囲に異常事態を知らせ、犯罪者を威嚇し、その場から退散させる効果が期待できます。警察庁もウェブサイトで防犯ブザーの活用を推奨しており、その有効性は公にも認められています。普段から通勤・通学用のバッグにつけて持ち歩く習慣をつけておけば、災害時だけでなく日常生活の防犯にも役立ちます。
ホイッスル(笛)も、防犯ブザーと並んで非常に重要なアイテムです。最大の利点は、防犯ブザーのように電池切れの心配が一切ないことです。また、人間が助けを求めて大声を出し続けられる時間は限られていますが、ホイッスルであれば少ない体力で、より遠くまで届く甲高い音を継続的に出すことができます。これは、不審者に遭遇した時だけでなく、地震で家屋が倒壊し、瓦礫の下やエレベーター内などに閉じ込められてしまった際に、自分の居場所を外部の救助隊に知らせるための最後の生命線にもなり得ます。
ホイッスル選びの3つのポイント
- 音の大きさ・周波数:防災用や救助用として販売されている、人間の耳に最も聞こえやすいとされる周波数の音が出る製品を選びましょう。
- 素材:雨に濡れても錆びず、低温でも唇が張り付かないプラスチック製がおすすめです。
- 携帯性:常に身につけていられるよう、首から下げられるネックストラップ付きのものや、キーホルダーとして付けられる小型のものが便利です。防災リュックの中だけでなく、普段持ち歩くポーチや鍵にもつけておきましょう。

ひかりBOSAIイメージ
総括:防災グッズで実際に役立ったもの女性編
- 被災経験者の声ではウェットティッシュが最も役立った
- 生理用品は衛生管理だけでなく応急処置にも使える
- プライバシー保護のための目隠しポンチョは必須
- 防犯ブザーやホイッスルで身の安全を確保する
- 断水に備え質の良い簡易トイレを準備することが重要
- 毛布やストールは防寒と目隠しの両方で活躍する
- 甘いお菓子はストレス緩和とカロリー補給に役立つ
- マスクは感染予防とプライバシー保護の二役をこなす
- 一人暮らしの女性は特に防犯と情報確保の備えを重視する
- 普段から持ち歩く防災ポーチにはモバイルバッテリーが不可欠
- 100均アイテムを活用すればコストを抑えて備えを充実できる
- ビニール袋はゴミ袋から防水対策まで幅広く使える
- 持ち出し用リュックは10kg以内を目安に重さを調整する
- いらないものを知ることで無駄なく効率的な準備が可能になる
- 防災の基本は「衛生」「安全」「尊厳」を守ること




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