防災士が解説!台風について 小学生向けに仕組みと備えをわかりやすく伝える

防災士が解説!台風について 小学生向けに仕組みと備えをわかりやすく伝える
夏の終わりから秋にかけて、日本に大きな影響を与える台風について、「台風について 小学生向け」の疑問を解消していきますね。強い風や大雨をもたらす台風はなんでできるのでしょうか。そして、どうして台風は風が強くなるのか不思議に思ったことはありませんか。
この記事では、台風の基本から、低気圧との違い、さらに台風 例年の発生状況や、台風がくるとどうなるかといった危険性まで、分かりやすく解説します。また、学校で役立つ台風 小学校での過ごし方の注意点や、警報と注意報の違い、台風が通り過ぎた後に気をつけることなど、命を守るために知っておきたい情報が満載です。台風の仕組み 自由研究のヒントにもなりますよ。この記事を読んだら、ぜひおうちの人と話してみよう。
この記事を読むことで、以下のポイントについて理解を深められます。
- 台風の発生から消滅までの仕組みと、普通の低気圧との違い
- 台風がもつエネルギーの源や、なぜ風が強くなるのかという理由
- 台風の動き方や、日本に接近しやすい時期の傾向
- 台風接近時の危険性、警報・注意報の意味、安全な行動と備え
防災士が解説!台風について 小学生向けに知ってほしいこと

- 台風の基本を学ぼう!低気圧との違いは?
- 台風はなんでできるのか発生の仕組み
- 台風はなぜ風が強くなるのかその正体
- 台風が日本にくる時期や台風 例年の数
- 台風の仕組み 自由研究のアイデアを紹介
台風の基本を学ぼう!低気圧との違いは?
台風のニュースを聞くと、必ず「低気圧」ということばも出てきますよね。それでは、台風の基本として、普通の低気圧との違いはどこにあるのでしょうか。
結論からいうと、台風は熱帯低気圧というものの仲間です。熱帯低気圧とは、暖かい海の上で生まれた低気圧のことで、主に強い上昇気流によって発達します。とくに北西太平洋や南シナ海で発生した熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が秒速17.2m以上になったものを、日本では「台風」と呼んでいます。
ポイント:低気圧との決定的な違い
普通の低気圧は温かい空気と冷たい空気の「前線」をともないますが、台風は前線をともないません。また、風の強さや発生する場所(暖かい海)に明確な基準があります。台風は強力なエネルギーをもっているので、普通の低気圧よりもはるかに大きな強風や大雨をもたらします。
なお、北米ちかくで発生し、さらに強い(秒速33m以上)ものは「ハリケーン」、インド洋などは「サイクロン」とよばれます。根本的にはおなじ気象現象です。
台風はなんでできるのか発生の仕組み

台風はなんでできるのでしょうか。エネルギーの源は、赤道にちかい暖かい海です。とくに海面水温が27℃以上の海域で発生しやすくなります。
暖かい海から水蒸気が生まれる
太陽のねつで海面から水が蒸発し、水蒸気としてそらへ上ります。水蒸気は軽く、つよい上昇気流をつくります。
水蒸気がねつを放出して雲になり、低気圧がつよまる
うえで冷やされた水蒸気は水滴になって雲をつくります。このときの「凝結」で潜熱が放出され、さらに上昇気流がつよまり、空気が中心へ吸いこまれます。そこへ地球の自転によるコリオリの力がはたらき、反時計回りのうずがつよまります。中心気圧がさがり、最大風速が秒速17.2m以上で「台風」とよばれます。
補足:コリオリの力とは?
地球が自転しているため、まっすぐすすむものが横にずれて見えるげんしょう。北半球では右むきにはたらき、うずの形成をうながします。
よび名はちがっても、ハリケーンやサイクロンなどは根本ではおなじ気象現象です。
台風はなぜ風が強くなるのかその正体

空気は気圧のたかいところからひくいところへながれます。台風の中心はとても気圧がひくく、まわりから空気がいっきに流れこみます。これがつよい風のもとです。さらに中心ちかくでは回転が加速し、風速がいっそうつよくなります。台風の目のまわり(アイウォール)では、最もはげしい暴風雨になります。
台風の目にはいると、いちじてきに風や雨がやむことがあります。でも安心はきんもつ。通過後すぐに反対側の強風域がやってきます。
台風が日本にくる時期や台風 例年の数

台風 例年の発生状況をみると、年間をつうじて発生しますが、日本へは夏〜秋(8〜10月)にかけて接近・上陸しやすくなります。これは太平洋高気圧の勢力や偏西風のながれに関係しています。
日本に接近しやすい時期
太平洋高気圧がしだいによわまり、その縁をまわるように台風が北上して日本列島にちかづきます。
台風の月別の平年値(発生数と上陸数)
| 月 | 発生数(平均) | 上陸数(平均) |
|---|---|---|
| 7月 | 3.7こ | 0.7かい |
| 8月 | 5.7こ | 1.2かい |
| 9月 | 4.3こ | 1.0かい |
| 10月 | 3.0こ | 0.2かい |
(気象庁資料より)
もっとも発生がおおいのは8月、上陸は8〜9月がとくにおおいです。年間の平均では約25.1こ発生、約3かい上陸です。
台風の仕組み 自由研究のアイデアを紹介

台風の仕組み 自由研究は、天気をもっと深くしるチャンス。データしゅうしゅうやかんたんな実験でたのしく学べます。
過去の台風の進路を追跡してみよう
気象庁サイトのデータで、10年分の進路をしらべ、発生月と進路の関係をグラフに。
風の強さを再現する実験
せんぷうきの強さをかえて、かみ・プラスチックかけらのとびかたを観察。ほんものの台風をまねするのは危険なのでやめましょう。風速計のじさくもおすすめです。

命を守る備え!台風について 小学生向けアクションリスト

- 台風がくるとどうなる?危険な現象を解説
- 大切な情報!警報と注意報の違いを知ろう
- 台風で学校がやすみ!台風 小学校の対応と過ごしかた
- 台風が通りすぎたあとの注意点と行動
- 台風の備えについておうちの人と話してみよう
- 台風について学んだことをまとめよう
台風がくるとどうなる?危険な現象を解説

強風による被害
風速15m/秒いじょうで歩行がむずかしくなり、さらにつよいと枝折れ・看板の飛散などが発生。ベランダのものは屋内へ。
大雨による被害
ながくつよい降雨で洪水や土砂災害の危険がたかまります。
高潮や高波
吸上効果+吹寄効果で海面がたかくなり、堤防こえるおそれ。
大切な情報!警報と注意報の違いを知ろう

注意:発表される情報の内容
| 種別 | 発表基準 | 行動例 |
|---|---|---|
| 注意報 | 災害のおそれがある | 天気に注意・備え |
| 警報 | 重大な災害のおそれ | 危険な場所をさけ、避難準備 |
| 特別警報 | 数十年にいちどの危険 | ただちに命を守る行動 |
警報がでたらすぐに安全な行動を。特別警報では避難などをただちに。
台風で学校がやすみ!台風 小学校の対応と過ごしかた

台風のひにしてはいけないこと
- 風がよわまってもむやみにそとへでない
- 窓のちかくであそばない(飛来物でわれるおそれ)
- 川や用水路をみにいかない
家のなかでは窓からはなれた部屋で過ごし、停電にそなえて懐中電灯をてのとどくばしょに。
台風が通り過ぎた後の注意点と行動

残された危険に注意
飛散物・枝・ガラスの破片などに注意。たれた電線にはぜったいにちかづかない(感電の危険)。地盤ゆるみや増水で二次災害の恐れも。
外出はかならずおうちの人と、まわりを確かめながら。
台風の備えについておうちの人と話してみよう

話しあうポイント
- 飲み水・食料の備蓄
- 懐中電灯・電池のばしょ
- 非常用持出袋の点検
- 避難場所・集合場所・連絡方法
- ハザードマップで自宅周辺の危険を確認
「避難でなにをもつ?」「連絡できないときはどこであう?」など、ゲーム感覚で話しあうとたのしく防災の意識がたかまります。
台風について 小学生向けに学んだことをまとめよう
- 台風=北西太平洋で発生する熱帯低気圧(最大風速17.2m/秒以上)
- エネルギー源=暖かい海面からの水蒸気
- 中心気圧がひくいほど風がつよい
- 日本への上陸は8〜9月がおおい
- 注意報・警報・特別警報のちがいを理解して行動
- 家族で避難場所や連絡方法を確認
- データ整理や観察で自由研究にいかせる
防災はむずかしいことではなく、自分や家族をまもるための生活知識です。きょう学んだことをおうちの人と話しあい、これからの台風シーズンも安全に過ごしましょう。

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