火を使わない非常食の簡単レシピ10選!いざという時に備えよう

火を使わない非常食の簡単レシピ10選!いざという時に備えよう

災害時に慌てないためには、火を使わない非常食の簡単なレシピを知っておくことが非常に重要です。この記事では、ライフラインが止まったもしもの時に役立つ、具体的で実践的な調理法を網羅的に解説します。ご紹介するのは、火も水も使わない非常食から、甘いものが欲しくなった時のための火を使わない非常食レシピのお菓子まで、非常に幅広い内容です。災害食レシピをポリ袋で簡単に作る方法や、普段からストックしておきたい災害食レシピの缶詰を活用したアイデア、栄養バランスを考えた災害食レシピのおかずなど、具体的で簡単な災害食レシピをまとめました。また、水を使わない非常食レシピや、普段の火を使わない料理として一人暮らしの方にも役立つ情報もお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

  • 火や水が使えない状況でも作れるレシピ
  • ポリ袋や缶詰を活用した簡単調理法
  • 備蓄しておくと便利な食材やアイテム
  • 普段の食事にも応用できる時短アイデア

目次

災害時に役立つ火を使わない非常食レシピ【簡単版】

ひかりBOSAI・イメージ
  • 火も水も使わない非常食で備える
  • 水だけで戻せる水を使わない非常食レシピ
  • 備蓄の定番!災害食レシピは缶詰が便利
  • 洗い物削減!災害食レシピはポリ袋で簡単に
  • 火を使わない料理は1人暮らしにもおすすめ

火も水も使わない非常食で備える

災害発生直後など、電気・ガス・水道といったライフラインが完全に停止してしまう状況では、調理が一切不要で、開封してすぐに食べられる食品が命綱となります。このような状況では、調理をする精神的・時間的な余裕がないことが多く、まずは安全の確保と情報収集が最優先されるからです。

火も水も使わずに食べられる非常食の代表格は、サバの味噌煮缶や焼き鳥缶といったおかず系の缶詰です。これらは味付けがしっかりしているため、そのままで満足感のある一品になります。また、乾パンやクラッカー、栄養補助食品(カロリーメイトなど)も、手軽にエネルギーを補給できるため必須アイテムと言えるでしょう。

豆知識:インスタントラーメンも立派な非常食に

「チキンラーメン」や「サッポロ一番」などの油で揚げてあるインスタントラーメン(油揚げ麺)は、実はそのまま食べることができます。袋の上から手で細かく砕き、付属の粉末スープを少しずつ振りかければ、ベビースターラーメンのようなおやつ感覚で美味しく食べられます。ただし、スープを一度に全部入れると塩辛くなりすぎるため、味を見ながら少しずつ調整するのがポイントです。

注意点:ノンフライ麺は避けましょう

インスタントラーメンの中でも、「ノンフライ麺」は加熱調理を前提としているため、非常に硬く、そのまま食べるのには適していません。非常食として備蓄する際は、パッケージを確認し、「油揚げめん」と記載されているものを選ぶようにしてください。

その他にも、ドライフルーツやミックスナッツは、ビタミンやミネラルを手軽に補給でき、食感のアクセントにもなるため、備蓄に加えておくと食生活が豊かになります。

水だけで戻せる水を使わない非常食レシピ

カセットコンロが使えない、あるいは火災の危険性を考慮して火を使いたくない状況でも、水さえ確保できれば食事の選択肢は大きく広がります。調理に「火」が不要なだけでも、災害時の負担は格段に軽減されるのです。

代表的なものにアルファ米があります。これは炊いたご飯を急速乾燥させたもので、水を注いで一定時間待つだけで、ふっくらとしたご飯に戻る優れた備蓄食です。商品によって異なりますが、水の場合は約60分で食べられるようになります。

カップ麺もお湯ではなく水で作ることが可能です。時間はかかりますが、麺が水を吸って柔らかくなります。災害時は塩分の摂りすぎに注意が必要なので、残り汁を捨てずに済むよう、水も粉末スープも通常の半分程度の量にするのがおすすめです。

水で戻す乾物レシピ

乾物も水だけで立派な一品になります。例えば、切り干し大根や乾燥わかめは、少量の水で戻すことができます。戻した切り干し大根にツナ缶とマヨネーズを和えれば、食感の良いサラダが完成します。

水で戻す際のおおよその時間目安

食品水で戻す時間の目安ポイント
アルファ米約60分商品パッケージの指示に従うのが最も確実です。
カップ麺(油揚げ麺)約20分~30分麺の太さや気温により変動します。硬さを確認しながら調整してください。
切り干し大根約15分~20分トマトジュースで戻すとイタリアン風の和え物になります。

このように、火を使わなくても水さえあれば、温かくはないものの、満足度の高い食事を用意することが可能です。

備蓄の定番!災害食レシピは缶詰が便利

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缶詰は、「長期保存可能」「調理不要」「栄養価が高い」という三拍子が揃った、まさに非常食の王様です。特に魚の缶詰は、DHAやEPAといった良質な脂質やタンパク質を手軽に摂取できるため、積極的に備蓄することをおすすめします。

そのまま食べても美味しい缶詰ですが、ほんの少し手間を加えるだけで、味のバリエーションが広がり、食事の満足度が格段にアップします。

缶詰を使った簡単和え物レシピ

ここでは、包丁を使わずに作れる簡単な和え物レシピをいくつか紹介します。

サバ味噌煮缶とごまのそぼろ風
サバの味噌煮缶をポリ袋に入れ、白すりごまとお好みでチューブの生姜を加えて揉み込むだけ。ご飯のお供に最適な一品がすぐに完成します。

コンビーフとコーンのトマト和え
コンビーフ、コーン缶、そしてトマトジュースをポリ袋で混ぜ合わせます。コンビーフの塩気とトマトの酸味が絶妙にマッチし、パンにもご飯にも合うおかずになります。

フルーツ缶詰も忘れてはならない存在です。ビタミン補給になるのはもちろん、その甘さが非常時のストレスを和らげてくれます。ヨーグルトが手に入れば、混ぜるだけで立派なデザートになります。

缶詰の汁(煮汁やオイル)には、栄養素や旨味がたっぷり溶け込んでいます。捨ててしまわずに、和え物の調味料として活用したり、スープに加えたりするのが賢い使い方ですよ。

洗い物削減!災害食レシピはポリ袋で簡単に

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断水時において最も頭を悩ませるのが「洗い物」です。貴重な水を使って食器を洗うことは避けたいですし、汚れた食器を放置すれば衛生面での問題も生じます。そこで大活躍するのが食品用ポリ袋です。

ポリ袋を調理器具として活用することで、ボウルや菜箸を使わずに食材を混ぜることができ、洗い物を一切出さずに済みます。

ポリ袋で作る簡単サラダ

例えば、「ツナと海藻の塩昆布和え」は、ポリ袋調理に最適なレシピです。

作り方は非常に簡単で、乾燥海藻ミックスを少量の水で戻し、水気を切ったツナ缶、塩昆布、お好みでごま油をポリ袋に入れて、袋の上から優しく揉み込むだけ。あっという間に栄養満点の副菜が完成します。

【重要】湯煎調理には必ず「耐熱性」のポリ袋を!

カセットコンロが使えてお湯を沸かせる状況であれば、ポリ袋を使った湯煎調理も可能です。ご飯を炊いたり、カレーを温めたりできますが、この際に使用するポリ袋には注意が必要です。
必ず「高密度ポリエチレン(HDPE)」製で、「湯煎調理対応」と明記されている耐熱性の高いポリ袋を使用してください。一般的なポリ袋(低密度ポリエチレン)を湯煎に使うと、有害物質が溶け出す恐れがあり大変危険です。

また、調理だけでなく、お皿にポリ袋や食品用ラップをかぶせてから料理を盛り付ければ、食器を汚すことなく食事ができ、後片付けも非常に楽になります。この一手間が、災害時の負担を大きく減らしてくれるのです。

火を使わない料理は1人暮らしにもおすすめ

これまで紹介してきた火を使わない非常食レシピは、実は災害時だけに限定されるものではありません。これらのレシピは、普段の生活、特に一人暮らしの方の食事においても多くのメリットをもたらします。

最大の利点は、その手軽さと時短効果です。仕事で疲れて帰ってきた日や、料理をするのが面倒な日でも、缶詰を開けて何かと和えるだけ、ポリ袋で揉むだけで一品が完成します。コンロを使わないのでキッチンの後片付けも最小限で済み、夏場の暑い時期に火の前に立ちたくない時にも最適です。

私が実践しているのが「ローリングストック法」です。これは、普段から缶詰やレトルト食品、乾物などを少し多めに買っておき、日常生活で消費した分だけを買い足していく方法です。これにより、特別な「防災グッズ」を意識することなく、いつもの買い物がそのまま災害への備えに繋がります。

例えば、週末にサバ缶と切り干し大根で和え物を作って常備菜にし、食べたら次の買い物でサバ缶を一つ買い足す。このサイクルを続けるだけで、常に一定量の食料が家にストックされている状態を保てます。非常食を特別なものと捉えず、日常生活の中に自然に取り込むことが、無理なく防災を続けるコツです。


分類別・火を使わない非常食の簡単レシピ集

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  • 栄養を補う災害食レシピのおかず編
  • 心が和む火を使わない非常食レシピのお菓子
  • 主食になる災害食レシピの簡単アイデア
  • アレンジで楽しむ災害食レシピの色々
  • まとめ:火を使わない非常食レシピを簡単に覚えよう

栄養を補う災害食レシピのおかず編

災害時には、おにぎりやパンといった炭水化物が支援物資として配られることが多く、どうしても栄養が偏りがちになります。体力や免疫力を維持するためには、タンパク質やビタミン、ミネラルを意識的に摂取することが非常に重要です。備蓄している缶詰や乾物を上手に組み合わせて、栄養バランスの取れたおかずを作りましょう。

ごまサバ豆腐

絹豆腐(充填豆腐など常温保存可能なもの)、サバの水煮缶、すりごま、醤油を混ぜ合わせるだけの簡単レシピです。サバ缶で良質なタンパク質とDHAを、豆腐でイソフラボンを摂取できます。ごまの風味が食欲をそそります。

大豆とひじきの煮物風

大豆の水煮缶と、味付けされたひじきの缶詰を混ぜ合わせるだけ。火を使わずに、食物繊維とミネラルが豊富な常備菜が完成します。いわしのかば焼き缶などを加えると、さらに満足感がアップします。

栄養バランスを意識した組み合わせ例

栄養の偏りを防ぐためには、以下の栄養素を意識した食材の組み合わせがおすすめです。

摂取したい栄養素食材の組み合わせ例
タンパク質ツナ缶 + 大豆缶
ビタミン・ミネラルミックスビーンズ + トマトジュース
食物繊維切り干し大根 + ひじき缶

これらの組み合わせを覚えておくだけで、限られた食材でも栄養を考えた食事を組み立てることが可能になります。

心が和む火を使わない非常食レシピのお菓子

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非常時の不安やストレスが続く中で、甘いものは心を和ませ、活力を与えてくれる貴重な存在です。被災体験者からも「甘いものが本当にありがたかった」という声は多く聞かれます。備蓄品の中に、お菓子や簡単に作れるデザートの材料も加えておきましょう。

ポリ袋で作る簡単チョコクランチ

これは子どもも喜ぶ、遊び感覚で作れるお菓子です。

【作り方】
ポリ袋に板チョコを割り入れ、袋の上から手で揉んで体温で溶かします。チョコが溶けたら、コーンフレークや砕いたビスケット、パン粉などを加えてさらに混ぜ合わせます。全体が混ざったら、スプーンで一口大に丸めてクッキングシートなどの上に置き、冷えて固まるのを待てば完成です。

ミックスビーンズ栗あん風

ミックスビーンズの缶詰と、ゆであずきの缶詰をポリ袋に入れて混ぜ合わせるだけ。豆の食感とあずきの優しい甘さが、まるで和菓子の栗あんのような上品な味わいになります。食物繊維も豊富で、健康的なおやつです。

備蓄におすすめのお菓子

日持ちがしてカロリーが高い羊羹(ようかん)は、非常食として非常に優れています。また、チョコレートやキャンディー、キャラメルなども、手軽に糖分を補給でき、気分転換になるためおすすめです。

主食になる災害食レシピの簡単アイデア

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エネルギー源となる主食(炭水化物)の確保は、食事の基本です。お米やパン、麺類も、火を使わずに食べられる方法を知っておくと、食事のバリエーションが豊かになります。

乾パン・缶詰パンのアレンジ

非常食の定番である乾パンや缶詰のパンは、そのまま食べると少し味気なく感じることがあります。そんな時は、少しアレンジを加えてみましょう。ツナ缶とマヨネーズを混ぜたツナマヨを乗せたり、ジャムやはちみつを塗ったりするだけで、格段に食べやすくなります。

「アキモトのパンの缶詰」のように、しっとりとして美味しいパンの備蓄食もあります。少し価格は高めですが、災害時にふわふわのパンが食べられる安心感は、何物にも代えがたい価値がありますよ。

その他の主食アイデア

前述の通り、油揚げ麺のインスタントラーメンはそのまま食べられますし、コーンフレークやグラノーラも牛乳がなくてもおやつ感覚でポリポリ食べられます。これらは軽くて保存もしやすいため、備蓄に加えておくと便利です。

パックご飯の注意点

「サトウのごはん」などのパックご飯は、基本的には電子レンジや湯煎での加熱が必要です。しかし、メーカーや商品によっては「温めずにそのままでもお召し上がりいただけます」と記載されているものもあります。購入時にパッケージの表示をよく確認し、そのままでも食べられるタイプのものを選んでおくと、いざという時に役立ちます。

アレンジで楽しむ災害食レシピの色々

災害時の食事は、どうしても単調になりがちです。しかし、同じ食材でも調味料や組み合わせを少し変えるだけで、全く違う味わいになり、食事の時間が楽しみになります。マンネリを防ぎ、食欲を維持するためのアレンジアイデアをいくつかご紹介します。

ちょい足しで味が決まる組み合わせ

  • サバ味噌煮缶 + ご飯:缶詰の汁ごとご飯に混ぜ込むだけで、簡単で美味しいうま煮丼になります。刻み海苔やごまがあれば、さらに風味が増します。
  • ツナ缶 + カレー粉:ツナ缶にカレー粉とマヨネーズを少し加えて混ぜるだけ。スパイシーな風味が食欲を刺激し、パンやクラッカーによく合います。
  • 焼き鳥缶 + マヨネーズ:定番ですが、やはり美味しい組み合わせです。七味唐辛子を少し振ると、味が引き締まり大人向けの味になります。

備えておきたい「ちょい足し調味料」リスト

味のバリエーションを広げるために、日持ちする少量の調味料を備蓄しておくと非常に役立ちます。個包装やチューブタイプが便利です。

調味料活用アイデア
塩昆布和え物、ご飯のお供など万能。旨味の塊です。
ごま油数滴加えるだけで香りが立ち、中華風になります。
マヨネーズコクとまろやかさをプラス。多くの食材と相性抜群です。
粉チーズリゾット風のものやトマト系と合わせると洋風になります。
チューブ生姜・にんにく魚の臭み消しや、味のアクセントに使えます。

これらの調味料があるだけで、限られた食材でも飽きることなく食事を続けることができるでしょう。

まとめ:火を使わない非常食レシピを簡単に覚えよう

この記事で紹介した、火を使わない非常食の簡単レシピとポイントを最後にまとめます。ぜひこの機会に覚えて、万が一の事態に備えてください。

  • 災害時は火や水が使えない状況を想定する
  • 調理不要で食べられる食品の備蓄が基本
  • 油揚げ麺のインスタントラーメンはそのまま食べられる
  • 水だけでアルファ米やカップ麺を戻すことも可能
  • 缶詰は栄養価が高く優れた備蓄品
  • サバ缶やツナ缶はアレンジが豊富
  • ポリ袋調理は節水と衛生管理に貢献する
  • 耐熱性のポリ袋を選べば湯煎もできる
  • 災害食レシピは一人暮らしの時短料理にもなる
  • ローリングストックで無理なく備蓄する
  • タンパク質やビタミンを意識して栄養バランスを保つ
  • 甘いものは心の栄養になりストレスを和らげる
  • 乾パンや缶詰パンもアレンジで美味しくなる
  • 調味料を数種類備えると味に変化をつけられる
  • 火を使わない非常食の簡単レシピを覚えて万が一に備える

防災士の経験から生まれた、信頼できる備え。
経験が語るHIHの「本当に必要な防災セット」。

この記事を書いた人

後藤 秀和(ごとう ひでかず)|防災士・株式会社ヒカリネット 代表
福島県で東日本大震災を経験したことをきっかけに、防災士の資格を取得。
被災経験と専門知識をもとに、本当に役立つ防災用品の企画・販売を行っています。
運営するブランド「HIH」は、個人家庭だけでなく企業・団体・学校にも多数導入され、全国の防災力向上に貢献しています。
被災経験者としてのリアルな視点と防災士としての専門性を活かし、安心・安全な備えを提案しています。

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