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過去に起きた1月の日本の災害一覧|地震・雪害と防災士の対策

1月の過去の災害史

過去に起きた1月の日本の災害一覧|地震・雪害と防災士の対策

こんにちは。「ふくしまの防災 HIH ヒカリネット」防災士の後藤です。

新しい年を迎えて気持ちが引き締まる1月ですが、実は過去を振り返ると、日本社会を揺るがすほどの大きな災害が集中している特異な月でもあります。ニュースなどで「過去に起きた1月の日本の災害一覧」や、地震、雪害に関する特集を目にして、「もし今、同じことが起きたら?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この時期特有のリスクを知っておくことは、自分と大切な人を守るための第一歩になります。この記事では、私が防災士として、過去の事例から学ぶべき教訓と、今すぐできる具体的な対策について、歴史的な事実を交えながらお話しします。

この記事でわかること

  • 1月に発生した巨大地震の特徴と、冬ならではの「寒さ」というリスクが理解できる
  • 歴史的な豪雪災害から現代の「立ち往生」問題まで、雪害の変遷がわかる
  • 乾燥する時期特有の火災や、意外な海洋災害の事例を知ることができる
  • 冬の寒さから身を守るために、今すぐ強化すべき備蓄品が具体的にわかる
1月に起きた日本の大災害まとめ|冬の地震・豪雪・複合災害の教訓

この動画は、1月に発生した過去の大災害を振り返り、冬の防災意識を高めるための解説動画です。1月は複合災害の季節 寒さが災害被害を深刻化させる(低体温症、避難所の環境悪化など)ため、1月は特に警戒が必要な時期であることを解説しています。

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目次

過去に起きた1月の日本の災害一覧と地震の記録

冬の日本の街並みと自然を俯瞰し、1月に起きた地震や災害の記録を象徴的に表現したイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

1月という時期は、帰省やお正月行事で家族が集まることが多い反面、ひとたび災害が起きると「寒さ」という過酷な敵とも戦わなければなりません。また、西高東低の気圧配置や乾燥した空気など、気象条件も被害を拡大させる要因となります。

ここでは、過去に起きた1月の日本の災害一覧の中でも、特に私たちの記憶に刻まれている地震災害に焦点を当て、その特徴と教訓を振り返っていきます。

能登半島地震など近年発生した1月の大震災

冬の沿岸地域を背景に、1月に発生した大規模地震とその影響を想起させる風景イメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

記憶に新しいのが、2024年(令和6年)1月1日の夕方16時10分に発生した能登半島地震です。最大震度7(マグニチュード7.6)を観測したこの巨大地震は、多くの方がお正月のお祝いムードの中で、家族団らんを過ごしている最中に発生しました。

この地震で特筆すべきは、「冬の半島」という地理的・気象的条件の厳しさです。半島という地形ゆえに主要道路が寸断され、奥能登地方などの多くの集落が「陸の孤島」となってしまいました。さらに追い打ちをかけたのが「雪」です。悪天候によりヘリコプターが飛べず、陸路の啓開も積雪に阻まれ、救助や物資輸送が難航しました。

「もし、真冬に電気が止まり、暖房が使えない状況で孤立したら?」という問いを、私たちに強く突きつけた災害だったといえます。

避難行動の難しさ
発災直後に大津波警報が出ましたが、隆起した海岸や倒壊した家屋、そして日没後の暗闇と寒さが避難を困難にしました。冬場の避難は、防寒着を着込む時間や雪道の歩行など、通常の避難よりもはるかに時間がかかり、エネルギーを消耗することを覚えておく必要があります。

地震発生時にやってはいけないNG行動などをまとめた記事もありますので、ぜひ合わせて確認し、頭の片隅に入れておいてください。

地震発生時やってはいけないこと10選!命を守るNG行動

阪神淡路大震災が教える都市直下型地震の怖さ

日本の都市住宅地を通して、都市直下型地震の被害リスクを伝える実写風イメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

1995年(平成7年)1月17日、早朝の近代都市を直撃した阪神・淡路大震災も、1月の災害を語る上で避けては通れません。マグニチュード7.3の激震が兵庫県南部を襲い、死者・行方不明者は6,437名にも達しました。

この震災の特徴は、被害の多くが「圧死」と「火災」によるものだった点です。早朝5時46分という発生時刻のため、多くの方が就寝中に倒壊した木造住宅の下敷きになりました。さらに、地震直後に発生した火災は、冬の乾燥した空気と強い季節風にあおられ、木造住宅密集地域を焼き尽くす「火災旋風」を引き起こしました。

水道管の破断で消火活動がままならない中、街が炎に包まれていく光景は、現代の防災対策(耐震化と感震ブレーカーの普及など)の原点となっています。

公式記録に見る被害の甚大さ
総務省消防庁の確定報によると、全壊家屋は約10万5,000棟、半壊は約14万4,000棟に及びました。これは戦後最悪規模の都市災害として記録されています。
(出典:総務省消防庁『阪神・淡路大震災について(確定報)』

釧路沖地震の事例に見る厳冬期の避難困難

厳冬期の住宅街の雪景色から、寒さの中での避難の難しさを表現した風景イメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

少し時計の針を戻すと、1993年(平成5年)1月15日の夜20時06分に発生した釧路沖地震があります。北海道の釧路沖深くを震源とするM7.8の地震で、釧路市などで震度6の烈震を記録しました。

ここで問題となったのが、厳冬期の夜間ならではの「暖房器具」による二次被害です。当時は多くの家庭で開放型の石油ストーブを使用していました。激しい揺れでストーブが転倒し、それを消そうとして火傷を負ったり、ストーブ上のやかんの熱湯を浴びてしまったりする事故が多発しました。

また、停電した真っ暗な中で、散乱したガラス片や落下物を踏んでしまい、足を負傷するケースも多く報告されています。冬の夜間避難においては、「厚手のスリッパや靴の確保」と「すぐに明かりを点ける手段」が生命線になるという重要な教訓を残しました。

1月17日は防災とボランティアの日

冬の屋外で人々が協力する様子を通じて、防災とボランティアの大切さを伝えるイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

阪神・淡路大震災をきっかけに、日本の防災意識と市民社会のあり方は大きく変わりました。行政機能が麻痺する極限状態の中で、全国から駆けつけた延べ130万人以上のボランティアが、瓦礫の撤去や炊き出し、避難所運営などで中心的な役割を果たしたのです。

この歴史的経緯から、1995年は日本の「ボランティア元年」と呼ばれるようになりました。そして、震災発生日の1月17日は「防災とボランティアの日」に制定されています。また、1月15日から21日は「防災とボランティア週間」です。

この日は単なる追悼の日ではありません。私たちが「自分には何ができるか(自助・共助)」を考え、備えを具体的に見直すための大切な日です。地域の防災訓練に参加したり、家族で避難場所までのルートを実際に歩いてみたりするきっかけにしていただければと思います。

地震以外の複合災害リスクと冬の脆弱性

冬の天候と街の様子から、地震と重なる複合災害リスクを象徴的に表現した風景
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

1月の地震災害で特に恐ろしいのは、揺れや津波といった直接的な被害だけでなく、「寒さ」や「雪」が重なることで発生する複合的なリスクです。

冬期災害における「複合的な脆弱性」

  • 低体温症のリスク: 体育館などの避難所では、十分な暖房が確保できないケースが多々あります。濡れた衣服での避難や、コンクリートの床からの底冷えは、低体温症を招き命に関わります。
  • 関連死の増加: 寒さによる身体的ストレスや、トイレを我慢することによる脱水症状、エコノミークラス症候群、急激な温度差によるヒートショックなどが、震災後の命を脅かします。
  • 感染症の流行: 冬はインフルエンザやノロウイルスが流行しやすい時期です。密集した避難所での集団生活は、感染リスクを劇的に高めます。

地震への備えというと、家具の固定や非常食ばかりに目が行きがちですが、1月においては「いかにして暖を取り、体温を維持するか」が、食料と同じくらい重要な生存戦略になります。

過去に起きた1月の日本の災害一覧:雪害と火災

雪が残る冬の街並みを通して、1月に多い雪害や火災リスクを示したイメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

ここまで地震について見てきましたが、過去に起きた1月の日本の災害一覧には、雪や火災による被害も数多く記録されています。特に日本海側の豪雪や、太平洋側の異常乾燥による火災は、毎年のように繰り返されるリスクであり、決して他人事ではありません。

サンパチ豪雪から学ぶ歴史的な雪害の規模

記録的な積雪に覆われた日本の街を描き、過去の大規模雪害の規模を伝える風景
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

「サンパチ豪雪」という言葉を、年配の方から聞いたことがあるかもしれません。これは1963年(昭和38年)の1月から2月にかけて発生した、日本の気象観測史上でも類を見ない記録的な豪雪災害です。

北陸地方を中心に、福井市で213cm、新潟県長岡市で318cmという、現代では想像もつかない積雪を平野部で記録しました。当時の国鉄などの交通網は完全に麻痺し、道路除雪も追いつかず、多数の集落が雪に埋もれて物理的に孤立しました。最終的には自衛隊が出動し、火炎放射器で雪を溶かす試みまで行われたほどです。

この災害は、「雪」という物理的な壁が、いとも簡単に人間の社会活動を停止させ、命を脅かす存在になることを教えてくれました。この教訓から、消雪パイプの整備や除雪体制の強化が進み、現在の「雪に強い国づくり」につながっています。

以下の記事では、さらに詳しい過去の大雪事例と対策について解説しています。

過去の大雪災害事例から学ぶ!歴史的被害と今後の対策を解説

現代の雪害は立ち往生と除雪事故が特徴

大雪の道路に停車する車の様子から、現代の雪害リスクを伝える実写風イメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

インフラが整備された現代では、昔のような長期間の集落孤立は減りました。しかし、現代には現代特有の雪害リスクが生まれています。それが「大規模な車両立ち往生(スタック)」「高齢者の除雪事故」です。

2018年(平成30年)2月の福井豪雪では、国道8号線で約1,500台もの車両が数日間にわたって立ち往生しました。物流の大動脈が止まったことで、スーパーやコンビニから食料品が消え、ガソリンスタンドへの燃料供給も滞るなど、市民生活に直結する深刻な影響が出ました。

また、過疎化と高齢化が進む豪雪地帯では、屋根の雪下ろし中の転落や、水路への転落による死亡事故が後を絶ちません。
ドライバーの方に特に注意していただきたいのが、一酸化炭素(CO)中毒です。雪でマフラーが埋まった状態でエンジンをかけ続けると、排気ガスが車内に逆流し、最悪の場合は死に至ります。「スコップ」「防寒着」「牽引ロープ」を車に積んでおくことは、冬のドライバーの必須マナーと言えるでしょう。

乾燥と強風が重なる1月の火災リスク

冬の乾燥した住宅街と風の様子から、1月に高まる火災リスクを表現した風景
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

太平洋側の地域では、1月は一年の中で最も空気が乾燥する時期です。さらに、強い西風(からっ風)が吹き荒れるため、小さな火種があっという間に広がり、大火災へと発展するポテンシャルを秘めています。

歴史を振り返ると、江戸時代の「明暦の大火(1657年)」も、現在の暦で言えば3月ですが、冬の乾燥した季節風が被害を拡大させました。近代に入ってからも、1940年1月15日の静岡大火のように、強風にあおられて飛び火し、市街地中心部を焼き尽くす事例が発生しています。

地震の後の火災はもちろんですが、普段の生活でも注意が必要です。電気ストーブに布団が接触して出火したり、コンセントに溜まったホコリが湿気を吸って発火する「トラッキング現象」が起きたりするのもこの時期です。乾燥注意報が出ている日は、火の取り扱いにいつも以上の警戒心を持ってください。

日本海側の重油流出事故とボランティア活動

冬の日本海沿岸で人々が協力する姿を通して、環境災害とボランティア活動を表現
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

少し違った視点の災害として、1997年(平成9年)1月2日に発生した「ナホトカ号重油流出事故」も忘れてはなりません。冬の日本海は荒れることで有名ですが、島根県沖でロシア船籍のタンカーが破断・沈没し、大量のC重油が流出しました。

季節風と海流に乗った重油は、福井県三国町をはじめとする広範囲の海岸に漂着し、深刻な海洋汚染を引き起こしました。しかし、この時も感動的な光景が見られました。厳寒の冬の海にもかかわらず、全国から延べ30万人近いボランティアが駆けつけ、柄杓(ひしゃく)やバケツを使って手作業で重油を回収したのです。

阪神・淡路大震災からちょうど2年後だったこともあり、日本のボランティア精神が根付いていることを証明した出来事でした。自然災害だけでなく、こうした環境災害も、冬の過酷な気象条件下では対応が非常に困難になることを示しています。

冬の防災対策と寒さから身を守る備蓄品

冬の室内で防寒や生活に備える様子を描いた、寒さ対策の防災準備イメージ
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

では、これら1月の災害リスクに対して、私たちは具体的にどのような備えをすれば良いのでしょうか。年間を通じた基本的な防災セットに加えて、この時期は「防寒」に特化したアイテムを追加・強化することが不可欠です。

1月に強化すべき「冬の防災グッズ」リスト

アイテム用途・ポイント
使い捨てカイロ「貼るタイプ」がおすすめ。背中の肩甲骨の間や腰に貼ることで、太い血管を温め、効率的に全身を温めることができます。
アルミブランケット薄くてかさばらず、体温を逃さない優秀なアイテム。避難所での使用を考え、カサカサ音が少ない静音タイプを選びましょう。
カセットガスストーブ停電時でも使える暖房器具として最強です。ただし、一酸化炭素中毒を防ぐため、換気には十分注意してください。カセットボンベの備蓄も忘れずに。
非常用トイレ(多め)寒さでトイレに行く回数が増えがちです。また、感染症対策として衛生を保つためにも、夏場より多めに備蓄しておくことを推奨します。
ドライシャンプー・体拭き断水時、寒くてお風呂に入れない期間が続きます。衛生面だけでなく、リフレッシュのためにも重要です。

特に、「もし今夜、大地震が起きて窓ガラスが割れ、電気が止まり、暖房が一切使えなくなったら?」と想像してみてください。その状態で朝まで耐えられる装備が自宅にあるか、一度確認してみましょう。以下の記事も参考に、ご自身の非常用持ち出し袋の中身を点検してみてください。

非常用持ち出し袋の中身最低限リストを解説!


過去に起きた1月の日本の災害一覧から学ぶ備え

冬の穏やかな住宅街の風景から、過去の災害を教訓にした防災の備えを表現
ふくしまの防災 HIH ヒカリネット・イメージ

今回は、過去に起きた1月の日本の災害一覧として、地震や雪害、火災などの事例を詳細に振り返りました。

1月は新しい年の始まりであり、希望に満ちた月ですが、同時に自然の厳しさが牙をむく時期でもあります。能登半島地震や阪神・淡路大震災、そして数々の雪害の歴史は、私たちに「備えることの重要性」を痛いほど教えてくれています。これらの犠牲を無駄にせず、教訓を未来へつないでいくことが、今を生きる私たちの責任でもあります。

「自分は大丈夫」という正常性バイアスを捨て、1月17日の「防災とボランティアの日」や、毎年のお正月をマイルストーンとして、ぜひ家族で防災グッズや避難経路の点検を行ってみてください。その小さなアクションが、いざという時にあなたと大切な人の命を守る大きな力になります。

ふくしまの防災HIHヒカリネットでは、これからも防災士の視点から、皆様の安全に役立つ情報を発信し続けていきます。過去の教訓を活かし、賢く備えて、安全に冬を乗り切りましょう。

防災士の経験から生まれた、信頼できる備え。
経験が語るHIHの「本当に必要な防災セット」。

この記事を書いた人

後藤 秀和(ごとう ひでかず)|防災士・株式会社ヒカリネット 代表
福島県で東日本大震災を経験したことをきっかけに、防災士の資格を取得。
被災経験と専門知識をもとに、本当に役立つ防災用品の企画・販売を行っています。
運営するブランド「HIH」は、個人家庭だけでなく企業・団体・学校にも多数導入され、全国の防災力向上に貢献しています。
被災経験者としてのリアルな視点と防災士としての専門性を活かし、安心・安全な備えを提案しています。

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