非常食をスーパーで安く揃える!防災士推奨の備蓄術

非常食をスーパーで安く揃える!防災士推奨の備蓄術
もしもの備えに非常食を用意したいけど、何から揃えればいいか分からない、「できればスーパーで安く揃える方法はないだろうか」とお悩みではありませんか?実は、専用の非常食でなくても、普段のお買い物ついでにスーパーで買えるもので十分備蓄は可能です。この記事では、非常食として買っておいた方がいいものは何か、そして非常食になるものをどう選ぶかを解説します。イオンのような大型スーパーや業務スーパーの非常食コーナー、時にはドラッグストアまで活用して、安く揃えるコツをご紹介。さらに、災害時の心の支えとなる非常食になるお菓子や、スーパーで見つかるおすすめのお菓子まで、具体的な商品も交えて紹介します。この記事を読めば、非常食を安くスーパーで揃えるための具体的な方法がわかります。
- スーパーで非常食を安く揃える具体的な方法
- ローリングストックの正しいやり方と注意点
- 日常品から選ぶべきおすすめの非常食リスト
- 災害時に役立つお菓子の選び方と備蓄のコツ
非常食を安くスーパーで揃える基本の考え方

- 非常食として買っておいた方がいいものは?
- 日常品から選ぶ非常食になるもの
- ローリングストックで安く揃えるコツ
- 業務スーパーの非常食も賢く活用
- 身近なスーパーで買えるものリスト
非常食として買っておいた方がいいものは?
災害への備えとして、まず最低3日分、可能であれば1週間分の食料と水を準備しておくことが推奨されています。
なぜなら、大規模な災害が発生すると、交通網の寸断により支援物資の到着が大幅に遅れる可能性があるからです。実際に、農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」でも、発災直後は公的な支援がすぐに行き届かない事態を想定し、各家庭での備蓄を呼びかけています。
具体的に揃えるべきものの基本は以下の通りです。
備蓄の三本柱
- 水:飲料水としてだけでなく、調理や衛生用にも必要です。1人1日あたり3リットルが目安とされています。
- 主食:エネルギー源となるご飯やパン、麺類。調理不要で食べられるものが中心となります。
- 主菜・副菜:栄養バランスを保ち、体力を維持するために重要です。タンパク質やビタミンを補給できるものを選びましょう。
これらを基本に、自分の家族構成やライフスタイルに合わせて必要なものをリストアップしていくことが、無駄のない備蓄への第一歩です。特に小さなお子様や高齢の方がいるご家庭では、離乳食や介護食、アレルギー対応食なども忘れずに準備する必要があります。
「1週間分も!?」と驚かれるかもしれませんが、まずは3日分を目標に始めてみましょう。一度に完璧を目指すのではなく、少しずつ買い足していくことが継続のコツですよ。
日常品から選ぶ非常食になるもの

非常食というと、アルファ米や乾パンといった「専用の防災食」を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、普段から私たちがスーパーで購入している日常的な食品の中にも、非常食として十分に活用できるものがたくさんあります。
日常品を備蓄する最大のメリットは、災害時というストレスフルな状況下で「食べ慣れた味」に触れられることです。これは、精神的な安心感に大きく繋がります。また、特別なものを買う必要がないため、経済的な負担を抑えられるのも嬉しいポイントです。
具体的には、以下のようなものが非常食になります。
缶詰
サバ缶、ツナ缶、焼き鳥缶などの惣菜缶詰は、開けるだけで立派な主菜になります。フルーツ缶やゆであずき缶は、ビタミン補給や甘いものが欲しくなった時に重宝します。
レトルト食品
カレーや牛丼、パスタソースなど。最近では温めずにそのまま食べられる商品も増えており、非常に便利です。おかゆのレトルトは、体調を崩した時や小さなお子様向けにも役立ちます。
インスタント食品
カップ麺や袋麺、フリーズドライの味噌汁やスープなど。お湯さえ確保できれば、温かい食事で心も体も温まります。
乾物
パスタやそうめん、うどんなどの乾麺は、長期保存が可能で主食として活躍します。乾燥わかめや切り干し大根は、水で戻すだけで使え、食物繊維やミネラルの補給に役立ちます。
注意点として、乾麺やレトルト食品の中には調理に水や熱源が必要なものも多くあります。そのため、備蓄する際は「そのまま食べられるもの」と「簡単な調理が必要なもの」をバランス良く組み合わせることが重要です。カセットコンロとガスボンベも一緒に備えておくと、食事の幅が格段に広がります。
ローリングストックで安く揃えるコツ
スーパーで揃えた日常品を非常食として活用する上で、最も重要かつ効果的な方法が「ローリングストック」です。
ローリングストックとは、普段の食事に使う缶詰やレトルト食品などを少し多めに買っておき、賞味期限の古いものから消費し、食べた分だけ新しく買い足していくという備蓄方法。このサイクルを繰り返すことで、常に一定量の食料を備蓄しつつ、賞味期限切れによる食品ロスを防ぐことができます。
この方法こそが、非常食を安く揃えるための最大のコツと言えるでしょう。なぜなら、特別な防災食を一度に大量購入するのに比べて初期費用が抑えられ、日々の食費の延長線上で無理なく備蓄を続けられるからです。
ローリングストックを成功させるための具体的なステップは以下の通りです。
ローリングストック実践の3ステップ
- 【Step1】食品の定位置を決める:まずは備蓄品を保管する場所を決めます。「キッチンのこの棚」「パントリーのこの一角」など、家族みんなが分かる場所を用意しましょう。
- 【Step2】古いものから使うルールを徹底する:新しいものを購入したら、必ず備蓄スペースの「奥」に入れます。そして、使うときは手前から取る「先入れ先出し」を徹底することで、自然と古いものから消費できます。
- 【Step3】定期的にチェックし、買い足す:「毎月1日」や「防災の日(9月1日)」など、定期的に備蓄品をチェックする日を決めましょう。賞味期限が近いものを食卓に出し、次の買い物で使った分を補充する習慣をつけます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずはサバ缶1つからでも大丈夫です。「缶詰を1つ食べたら、次の買い物で1つ買う」という簡単なルールから始めてみてください。習慣化すれば、意識せずとも自然に備蓄ができるようになりますよ。
業務スーパーの非常食も賢く活用
備蓄にかかるコストをさらに抑えたいと考えるなら、業務スーパーの活用は非常に有効な選択肢です。
業務スーパーの最大の魅力は、なんといってもその価格の安さと内容量の多さにあります。自社で直輸入した商品や、大ロットで仕入れることでコストを削減した商品が豊富に揃っているため、一般的なスーパーマーケットと比較して非常食になるものを安価に購入できます。
特にローリングストックにおすすめなのは、以下のような商品です。
- 大容量パスタ・乾麺:5kg入りのパスタなど、主食となるものを圧倒的なコストパフォーマンスで備蓄できます。
- 缶詰類:トマト缶やツナ缶、コーン缶などが箱単位で安く売られていることがあります。
- レトルト食品:特に「おとなの大盛りカレー」といった自社ブランドのレトルトは1袋100円以下で手に入ることもあり、備蓄の強い味方です。
- 冷凍食品:停電時には弱いですが、災害初期に一気に消費する「食べる防災」として、冷凍野菜や肉類を備えておくのも一つの手です。
業務スーパー利用時の注意点
メリットが大きい一方、注意点もあります。それは「量が多すぎて消費しきれない」リスクです。特に一人暮らしや少人数のご家庭の場合、大容量の食品はローリングストックのサイクルが滞る原因にもなりかねません。ご家庭の消費ペースをよく考え、無理なく食べきれる量の商品を選ぶことが重要です。
普段から業務スーパーを利用している方は、いつもの買い物に「備蓄」という視点をプラスするだけで、効率よく安価に非常食を揃えることができるでしょう。
身近なスーパーで買えるものリスト
ローリングストックを継続する上で大切なのは、「補充のしやすさ」です。そのため、業務スーパーのような特定のお店だけでなく、どこのスーパーでも比較的手に入りやすい「定番商品」を備蓄の基本に据えることをおすすめします。
ここでは、多くのスーパーで取り扱いのある、非常食になるものの具体的なリストを表にまとめました。次の買い物の際に、ぜひ参考にしてみてください。
| 分類 | 具体的な商品例 | 選び方のポイント |
|---|---|---|
| 主食 | パックご飯、無洗米、乾麺(パスタ、そうめん)、餅、シリアル、ホットケーキミックス | 調理の手間が少ないものを選びましょう。パックご飯やシリアルは調理不要で便利です。 |
| 主菜 | サバやイワシの味付缶、ツナ缶、焼き鳥缶、コンビーフ、レトルトカレー・牛丼、魚肉ソーセージ | タンパク質を補給できる重要な食品群です。開けてすぐ食べられる缶詰を多めに備蓄すると安心です。 |
| 副菜・汁物 | フリーズドライの味噌汁・スープ、乾燥わかめ、ひじき、切り干し大根、トマト缶、コーン缶 | ビタミンやミネラル、食物繊維を補給します。温かい汁物は心を落ち着かせる効果も期待できます。 |
| 飲料 | ミネラルウォーター(2Lペットボトル)、長期保存可能な野菜ジュース・牛乳(LL牛乳) | 水は最優先で確保すべきアイテムです。野菜ジュースは栄養補給、LL牛乳はタンパク質・カルシウム補給に役立ちます。 |
| その他 | 調味料(醤油、味噌、塩、砂糖)、はちみつ、梅干し、ふりかけ、のり | 同じような食事が続いても、調味料があれば味に変化をつけられます。特に塩分は体調維持に不可欠です。 |
これらの食品を普段の食生活に上手に取り入れながら、常に一定量がストックされている状態を維持することが理想です。

具体例で見る!非常食を安く揃えるスーパー活用術

- 非常食はイオンなどの大型店もチェック
- ドラッグストアも実は狙い目
- 非常食になるお菓子はスーパーで見つかる
- ストレス緩和に非常食におすすめのお菓子
- 管理が重要!非常食を安くスーパーで揃えるコツ
非常食はイオンなどの大型店もチェック
全国に店舗を展開するイオンのような大型スーパーは、非常食を安く揃える上で見逃せない存在です。
その最大の理由は、「トップバリュ」に代表されるプライベートブランド(PB)商品が非常に充実している点にあります。PB商品は、スーパー自らが企画・開発・販売を手掛けるため、一般的なナショナルブランド(NB)商品に比べて広告費や中間マージンが削減され、高品質な商品を低価格で提供できる傾向にあります。
備蓄品として特に注目したいトップバリュ商品は以下の通りです。
- パックご飯:数種類のお米から選べ、価格も手頃です。
- レトルトカレー:100円以下で買えるシリーズも多く、備蓄コストを大幅に削減できます。
- 缶詰:さば缶やツナ缶も、NB商品より安価に手に入ることが多いです。
- 冷凍食品:豊富なラインナップが揃っており、災害初期の「食べる防災」にも貢献します。
防災コーナーの常設も魅力
店舗によっては、防災用品を集めたコーナーが常設されていることもあります。そこでは、アルファ米や保存水のセット、長期保存可能なパンの缶詰など、専門的な非常食も販売されています。日常品と専門的な非常食を同じ場所で比較検討できるのは、大型スーパーならではの大きなメリットと言えるでしょう。
普段のお買い物の際に、意識してPB商品をチェックすることで、賢く、そして安く非常食を備えることが可能です。
ドラッグストアも実は狙い目

「非常食を揃える」と聞くと、スーパーを真っ先に思い浮かべますが、実はドラッグストアも備蓄品を安く手に入れるための重要な拠点となり得ます。
多くのドラッグストアは、医薬品や日用品だけでなく食品にも力を入れており、集客のための特売品として、飲料やカップ麺、レトルト食品などを驚くほど安価に販売していることがあります。新聞の折り込みチラシやスマートフォンのアプリなどで特売情報をこまめにチェックし、安いタイミングを狙って購入するのが賢い方法です。
また、ドラッグストアならではの強みとして、栄養補助食品の品揃えが豊富な点が挙げられます。
ドラッグストアで揃えたい栄養補助食品
- バランス栄養食(カロリーメイトなど):調理不要で手軽にエネルギーと5大栄養素を補給できるとされています。
- プロテインバー・シリアルバー:手軽にタンパク質を摂取でき、腹持ちも良いです。
- ゼリー飲料(ウイダーinゼリーなど):食欲がない時でも水分と栄養を同時に補給しやすいです。
これらの食品は、ライフラインが止まって調理ができない状況下で、非常に重要な役割を果たします。特に体力が落ちやすい災害時には、こうした手軽な栄養補給源があるだけで心身の支えとなるでしょう。
マツモトキヨシやウエルシアなど、独自のプライベートブランドを持つドラッグストアも増えているため、そちらも合わせてチェックしてみることをおすすめします。
非常食になるお菓子はスーパーで見つかる

非常食の備えにおいて、意外と見落とされがちですが非常に重要なのが「お菓子」の存在です。
災害時の食事は、どうしても炭水化物が中心の単調なものになりがちです。そんな中で、甘いお菓子は単なるエネルギー補給だけでなく、緊張や不安を和らげ、心に安らぎを与えてくれる「心の栄養」としての役割を果たします。特に、お子様がいるご家庭では、お菓子の備えは不可欠と言えるでしょう。
スーパーでお菓子を選ぶ際に意識したいポイントは以下の通りです。
非常食向けお菓子選びの3つのポイント
- 長期保存が可能か:賞味期限が最低でも半年、できれば1年以上あるものを選びましょう。
- 常温で保存できるか:冷蔵・冷凍が必要なものは非常食には向きません。
- 個包装になっているか:一度に食べきれなくても衛生的に保存でき、家族で分け合う際にも便利です。
これらのポイントを満たすお菓子は、スーパーのお菓子売り場にたくさんあります。例えば、チョコレート、ビスケット、クッキー、飴、グミ、せんべい、ドライフルーツ、ナッツ類などは、非常食として非常に優秀です。ローリングストックの一環として、普段食べるお菓子を少し多めにストックしておくことから始めてみましょう。
ストレス緩和に非常食におすすめのお菓子
災害時の大きなストレスを少しでも和らげるためには、「普段から食べ慣れている好きなお菓子」を備えておくことが何よりも効果的です。
ここでは、スーパーで手軽に購入でき、かつ非常食としても特に推奨されるお菓子の具体例をいくつかご紹介します。
チョコレート
高カロリーで効率的なエネルギー補給源です。特にカカオを多く含むビターチョコレートには、リラックス効果が期待できるとされる「テオブロミン」という成分が含まれているという情報もあります。板チョコや個包装のファミリーパックがおすすめです。
羊羹(ようかん)
実は非常に優れた非常食です。水分量が少なく糖分が多いため、未開封であれば賞味期限が1年以上と長いものがほとんど。コンパクトで高カロリーな点も魅力です。井村屋の「えいようかん」は防災用に有名ですが、スーパーで売られている小型の羊羹でも十分代用可能です。(参照:井村屋公式サイト)
ビスケット・クッキー
水分が少なく保存性が高いため、昔から保存食として活用されてきました。腹持ちが良く、主食の代わりにもなり得ます。森永製菓の「マリー」のように、シンプルな味わいのものは飽きが来ずおすすめです。(参照:森永製菓公式サイト)
ラムネ
主成分が「ブドウ糖」であるものが多く、疲労時の素早いエネルギー補給に役立つとされています。口に入れるとシュワっと溶けるため、水分が少ない状況でも食べやすいのが特徴です。
これらのお菓子は、あくまで一例です。一番大切なのは、あなたやご家族が「これを食べるとホッとする」と思えるお菓子を選ぶこと。ぜひ、家族みんなでお気に入りのお菓子を選んで、備蓄に加えてみてくださいね。
管理が重要!非常食を安くスーパーで揃えるコツ
この記事では、スーパーを活用して非常食を安く揃えるための様々な方法をご紹介しました。結論として、特別な防災食に頼らずとも、日常の買い物の延長で賢く備えることは十分に可能です。しかし、この方法を成功させるためには、最も重要なポイントがあります。それは、「賞味期限の管理」です。
防災士の立場から言わせていただくと、この管理がしっかりとできる人であれば、スーパーでの備蓄は非常に合理的で、強く推奨できる方法です。一方で、管理を怠ると、いざという時に食べられないという最悪の事態を招きかねません。最後に、この記事の要点をリスト形式でまとめますので、ご自身の備蓄を見直す際のチェックリストとしてご活用ください。
- 非常食は特別なものではなく普段の食品で代用できる
- スーパーで安く揃えるにはローリングストックが基本
- 最低3日分できれば1週間分の水と食料を備蓄する
- 水は1人1日3リットルを目安に準備する
- 主食・主菜・副菜をバランス良く揃える
- 調理不要なものと簡単な調理で食べられるものを組み合わせる
- 食べ慣れた味を備えることが災害時のストレスを軽減する
- 業務スーパーは安価で大容量な商品が多く備蓄向き
- イオンなどのPB商品はコストを抑えるのに有効
- ドラッグストアは食品の特売や栄養補助食品が狙い目
- お菓子はエネルギー補給と心の栄養になる重要な備蓄品
- チョコレートや羊羹ビスケットは長期保存しやすくおすすめ
- ローリングストックは古いものから消費し使った分を補充する
- 定期的に備蓄品をチェックする日を決めておく
- 賞味期限の管理がスーパーでの備蓄成功の最も重要なポイント







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